Categories
Blog 稽古録

肩抜きは相手を観ること

古武術稽古会柳心会2025年06月21日稽古録

 居合:一文字抜・縦抜・切上・腹抜突・正面切・月影・坐居合一本目
 体術:膝の緩み・足入替・前受身・構え・カスミ当・鬼拳
 柔:両手取・手解肩返・古傳一本目
 剣術:構え・素振り(基本・廻剣)・切返・中心立・受け流し(左)
  型:切落・華車刀・三角切留・引疲

居合:縦抜から基本居合は開始。足の退き・前進・膝の緩みの三種類を順次稽古していく。この日は、軸の位置にフォーカスして進める。体が動いても軸は極力その場に維持するように心掛ける。
 切上:手首の遣い方による刃筋の狂いについて解説する。この辺りは長年稽古していてもなかなか気が付かない部分なので、稽古時には丁寧に自分の身体を観る必要がある。基本は抜いた刃筋のままで抜き付ける。
 坐居合:一本目の誘いは身体で表現する形で進める。基本的に動きを小さくしがちな方向に進むので、その辺りを見直すと同時に良く練っていける様にしていく。軸の上下動と道具の動きを一致させていく。

 体術:身体を緩める一端で、骨盤廻し・腕の螺旋かけなどをとおして身体を緩めていく。千鳥足の話をまじえながら膝の緩みの稽古を進める。
 カスミ当:肘の緩みで動きを導きながら、力みは押さえていく。この稽古は間の捉えを感じる基礎的な部分になるかなと思う。
 両手取:この日は立ちで進める。肩抜落で手間取っているが、この技術は相手を適切に観ないと方向が見えてこないので決めつけをやめることが大切になる。手順から順次内容の稽古に入ってきたかと思う。
 手解肩返:この型も肩抜きの基本を学ぶのに最適。上から下への働きをうまく活用して、受けを崩していく。受けを育てる気があるかないかで、柔術の上達は変わってくる。本人次第。
 古傳柔術一本目:他流儀から動きを借りて稽古を久しぶりにおこなう。受けの軸取・縦の体捌など結構難しいなと改めてやりながら思う。難しくしているのは自分なので、稚拙な段階を踏めるかどうかが大切。

 剣術:廻時に指先の使い方について少し解説。基本素振りをする際の肘の緩みは、居合における腕を立てる動きと同じなので良く身に着けて貰いたいポイントの一つ。
 中心立:各位それぞれ個性が見えて稽古になる。それぞれのポイントを各位が良く見て身に付ければ上達していくだろうがどうだろうか。指摘だけに囚われずに周囲をよく見て聞く癖も必要かと思う。人の振りは自分の身振りでもある。
 受け流し:こちらもそれぞれ一長一短あり。ずらさずに躱すことが大切になる。受けた際に発生する交点と刀(木刀)流れ添うように自分の身体を扱うことが肝要になる。沢山失敗して経験を積むこと。
 型稽古:切落を型として行ってみる。足捌きと刀捌きをもう少し工夫すれば良い型になりそうな雰囲気。稽古の中で形にできればと思う。
 華車刀:待太刀での刀捌き(足切)について質問があったので解説する。この様な質問は大いに結構なので気にせずにして貰いたい。体捌きと刀(木刀)のおさえを一致させながら、間合いを感じ取る。
 三角切留:待太刀で中心を捉えて形をつくることの難しさを体感してもう。切先から動き・導く働きが大切になる。我を出さず受け手を感じる事も大切になる。
 引疲:後半、待太刀本来の動きを躱してもらう稽古。互いに余計な動きを削っていくことが稽古になるので丁寧さを忘れずに相手と自分に向き合いながら、稽古を進めていきたい。