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Blog 亀有雑感 稽古録

体捌きが杖を導く

古武術稽古会柳心会2025年06月28日稽古録

 気が付けば猛暑日。自宅を出る時に北風を感じて、今日は気持ちが良い日になるといいなと思う。稽古帰りには日傘が欲しい感じになって、初夏がやってきたことを感じる。

 杖:膝の緩み・袈裟打ち・切先返・上打・一人杖(新・旧)
   型稽古:組杖1-3本目
 体術:軸・金剛指・龍形・猿形・膝の緩み・構え・後受身・合掌印(上げ・下げ)・肩斬り・手解肩返
 居合:一文字抜・半身・型:正面切・本腰・坐居合各自
 剣術:構え・付(正面・左右)・基本素振り・上段切付・廻剣・切返
   型:華車刀(足切り・剣捌き)
 間の押さえと切り:遊びで稽古する

杖:袈裟打ち・切先返・上打の数稽古をする。左右を行ない体の入替の稽古も兼ねておこなう。一人杖(新)表・裏をやりながら身体を動ける形へ。稽古をしながら旧版の一人杖を稽古したくなり、久しぶりに練習することにする。
 一人杖(旧版):一見すると派手な動きに見えるが、根底には体の入れ替えで成り立っている。松風からの体・杖捌きは初めての人は動きが迷子になるところなので、丁寧に解説しながら進める。その効果がで迷わずに次の動きへ、その先へ稽古を進めることができ。
 組杖一本目:躱しからの杖をとおしての崩しにフォーカスして稽古を進める。これができてくると膝が使える様になるので他の動きにも活きてきくる。
 組杖二本目:目線の使い方について解説。これは型・動きの雰囲気が変わるので、忘れずに何時でもできる様に深めて貰いたい。これも体捌きと入替の一致が大切な動きでもある。

体術:金剛指で、身体を緩めていきながら龍形で胸・背中を開いていく。龍腰の有り無しで動きがどの様に違うのか、軸と股関節でする意味などを伝えていく。
 猿形:こちらも宋氏形意拳から動きを借りて古武道風味で練習。身体を緩める一助にしていく。某拳術の練功法になってしまって一瞬あせる。思い付きでやるのは良くないな、反省!!
 後受身:まずは軸上に降りて転がるとこから。顎の引きが出来て、余裕がある人は本式の後受身を稽古していく。最後になぜ本式の受身方法が必要かを解説する。膝の緩みが一番大切で後頭部を守ること。
 肩斬り:手解から受けの裏を取って腕を詰めて斬り崩す。ポイントは斬りと膝の緩みの一致。Iさんの動きを見ていると軸の維持も大切なポイントの様に見える。あとは斬ることに執着しないことも大切。
 手解肩返:先の肩斬りの応用・変化として進める。会員は転身が苦手な様子、今後はこの辺りも稽古をしなければと反省。合気道時代に当たり前に学び・稽古をしていたので気付くのが遅れてしまった……。

 居合:基本型稽古前に「半身」の稽古を進める。型として行わずに居合で学ぶ各ポイントの養成を意識して抜いていく。この様な稽古をする時に大切なことは、加速して動かない事。一調子で大きく丁寧に動いていく。この日は6-7割の感じで稽古を進める。動く速度が変化しないのなら、速くても遅くてもかまわない。大切なことは一調子で動いていくこと。
 型稽古:正面切・本腰・坐居合
  正面切:付と腕の立てと切の一致。抜き付け際は鞘引きをしっかりと行なって、半身をつくる。立てる際に脇が開かないよう各位工夫が必要なので、先ずは緩むことを心掛ける。
 坐居合:一本目の抜き付から沈む動きは軸を立て、腰も立てる様にする。沈む際に切先が落ちない様に意識を向け続ける。体捌き・受け流しは刀と一致する様に抜いていく。
 礼:納刀時の相手へどの様にするか、礼を絡めて伝える。意識を配ることは≒礼と同じことそれは場を制することでもあるので一抜きごとに絶えず適切でありたいと思う。

 剣術:構えから各素振りの稽古へ。
 上段切付:点から点で最短を意識して振っていく。上位者には切のやり方を伝えて練習する。二拍子にならない様に気を付けていく。
 基本素振り:肘の緩み・立てること・切先を落とさないなどの基本的な要点を意識して数を振っていく。
 華車刀:足切りと体捌きにフォーカスして部分稽古から始める。鍔一つ分、体を捌いて切先・モノ打ちで膝から下を切る。その際の足遣いから。待太刀は後足を子引きしてから前足・刀を下げ守る。下げる時に余計な動き・力みを入れないことが肝要なので素直さが大切になる。型としては、そろそろ拍子の変化なども課題になってくる。
 遊び:剣術の後に素手での逆袈裟斬りの押さえ・躱しを間で行う遊びをする。相手の間と斬りのラインを読む。気楽に遊びとしてたわむれる。