古武術稽古会柳心会2024年11月23日稽古録
今日は祝日、勤労感謝の日(新嘗祭)だけども稽古は通常。来月は型稽古(剣術)を中心にしようかとアレコレと考えながら稽古場へ。
杖:杖の重心を感じながら両端をいかしてゆっくりと膝の緩みをすすめる。合間に廻杖の動きを織り交ぜて身体が温まるまで。巴・松風・一人杖と基本の見直しから。体捌きと相手のいる方向・両腕の伸ばしと打つべき場所などポイントを解説。
組杖:打方・仕方を交互に後退しながら型をすすめていく。仕方の動きになれてきたら、打方を覚えて見え方・感じ方の違いをあじわって貰いたい。仕方の動きで押さえるべきポイントがなぜ必要になるのかが見えてくる。打方しだいで仕方の動きはいかようにも変化するので、型に嵌め込むことの難しさも自ずと感じて貰えればと思う。
体術:軸を意識しながら、中国武術時代に覚えた基本功を古武道式に工夫して練習してみる。胸の伸ばし・背中上部の開き・小指側の張り・下半身の各関節部の緩みと良い動きだなと改めて思う。
腕返:稽古で培った切落ポイントを柔らかく使ってみる。間取りの基礎になる動きでもあるので、固めずに柔らかく入る雰囲気を大切にしながら練習する。
居合:一文字抜・鞘出・鞘送り・両肘の緩み・下肢の緩みと鞘引落など各ポイント稽古してもらう。これらの動きは型稽古では、内在・最小化した動きとして稽古するので大きくしっかりと意図して稽古を重ねて貰いたい。
腹抜・縦抜・切上:それぞれのポイントを段階的に練習していく。特に縦抜は立てる・下半身の動きと鞘引きの一致・片手斬りと今日の稽古のポイントだったかと思う。
腹抜突:切先を意識して突く感じを体感してもらう。軽く押さえられている重さを感じながら面で押す雰囲気を表現できてくると一皮剥けるかと思う。これは場を付ける感覚の一歩とも云えるかと思う。
型稽古:基本の正面切・月影から来年から本格的に教習にいれる型のさわりを練習する。特に二本目に練習した型はこれまで行なってきた動きと雰囲気が違うので、良い刺激になるかと思う。来年は基礎・基本型の拡充と坐居合十二本をよりしっかりと段階的に稽古が出来る様に考えている。
剣術:構えから廻剣へ。ここ最近のポイントは刃を立てる・指・腕の力を抜いて縦に扱う。速く動かすことより静かに扱うことが自分の流れ。緩みの基礎作りとして数を増やしていきたいところ。
正眼寄待:構えの作り方と歩みによるブレと静止の学び。まずは取ることよりも構えの維持が大切。ただし固めずにいつでも崩れる雰囲気と感じは持ち続ける。
切落(基礎):正面切そのままに切り分ける動きと中心の捉え・立てる動きの見直しから。斬りの際に後ろに退き斬ってしまう動きが目につく。受けの中心から目を外さないこと。
切落(寄り待ち):動きと構えを限定して稽古する。動きを入れて行なう時の要点は先の拍子を待つこと、基本はこれに尽きる。先の打ち手は真向に上段から腕を斬りに来る。後の打ち手は先の動きに対して、超えず・同調せずに素直に動く。
基本組太刀三本目:稽古した切落の動きを実際の型の中で磨いていく。型稽古には互いの役割とやり取りがあるのでそれをしっかりと踏まえて、成り立つように動く。勝ち負けで考えず、我を出さずに遣るべきことをやれば成り立つので丁寧に。
霞入:点の入りを練習する。前半の切落で打太刀を下がらせる様に打ち込む。後半はほぼ初めての構えでの誘いと入りなので難しかったかと思う。まだ先の技術が有ることを伝えられたのなら十分。