古武術稽古会 柳心会 2023年2月4日 稽古録
今日は立春、ここ数年季節の変わり目を意識することが薄くなり始めているので、気持ちを新たにするには良い日。少しずつ陽の光も暖かく感じ始めたので春ももすぐかなと。
杖:身体を温めるために廻杖・巴・松風と動きを確認しながら練習。巻落を単独、型の動きを抜き出しとバリエーションを変えて稽古して組杖へ。
組杖では、二手に分かれて型をとおして稽古。型の拍子をゆっくり取り動くことと動きの要点と打方への働きを確認しながら型をしていたので少し解説。型の稽古をしているときにその形が要求している要点を精査するようなやり方は、初心者以外は行わない様に心掛けて貰いたいところ。その様な確認は部分稽古等をとおしてすべきで、本来その様な働きは打方(受け手)が自然に体現して判断すべき事柄となります。そして、相手を観ていないことにも繋がるので注意が必要。精度を求める稽古を重ねているとやりがちな動きなので私自身も自戒を込めて。
柔術:膝の緩みを丁寧に確認しながら稽古。軸に傾斜を掛けることで自然と足を踏み出す。その際の膝の緩みが大切になります。数センチで良いので柔らかく踏み出せるように。
受身では、各自頭部を入れ込めるようになってきたのでそれぞれの段階で進歩をしているので有難い。
正面入身:受けの突きを捌き躱し、体の入替で入り崩す。投げる稽古ではないので確認しながら。突きを躱したり・捌いたりする際に気を付けたいのは、どの時点でそれらの動きをするのか。それぞれに目的・効果があるのでその見極めが大切になります。少し解説を加えながら練習し、最後に斬り崩しの動きで。
型:立呼吸法・柾目崩
柾目崩:手解きから受けの手首を取り、裏へ周り縦に切り崩す。その際に掛けての軸線上に掛ける動きがあったのであくまでも受け手の軸線上に掛けることを確認。
崩のポイント:立ちでの小手返を例題に受け手を崩す際のポイントを確認。このポイントは柔術において大切な部分になるのでしっかりと理解して貰えると良いなぁ。実際に型で動く時は最小の動きとなる。観えないので目立つ関節への捩じりや皮膚への刺激で覆われて知ることなく勘違いし易いので。感覚的に反応が良い方には対応され易い部分でもあり、その際には痛覚をとおして掛けるでの良し悪しはないが。
剣術:切返・切落・中心立・受流と個々の技術を確認。
切返:体の入替と打つ際の位置を確認しながら。受けたが抑え、下がらない際は間合いを動きながら調整することが求められるのでどんな時も柔らかく対応ができる様に。その感覚が型稽古で活きてきます。
切落:難しく考えず、真直ぐに中心を取ることを念頭に。木刀に当てる様にならない様に気を付けて。左右で感覚が変わるのでその差を埋められるようにそれぞれの工夫が必要となります。
中心立:受ける際の位置が実はかなり大切です。立てる際は前足の膝を緩めながら前に出られるように。交点を縦に立体的に立てる。
受流(右):左腕を廻したり、手首を捏ねたりして太刀を流さないように。太刀はただ斬りのラインに落とすだけ、そして臍を正面に。この稽古ではまだ受けなので慌てずに、まず受けることが大切。
型:基本組太刀五本目・六本目
五本目:仕太刀は巻太刀と混ざってしまわないように。やるべき動きの根本が違うので要注意。初伝遣いでは柔らかく縦に太刀を落とし一致させることを第一に。
六本目:基本組太刀三本目の奥的な形なので、同様にならないように。二之太刀は、膝の緩みと切が一致しないと打太刀を取れないので十分な稽古が必要になるので一回一回丁寧に。