古武術稽古会柳心会 2023年7月22日稽古録
梅雨明けまじかで、適度に涼しい風を感じながら稽古場へ。数日前から考えていた柔術の動きをやってみようと思いながら。
杖:松風から早松風へ。早松風を丁寧に解説をしたことがなかったので、初めて伝えてみる。話しながら動きを解説して自分自身の理解を深める。袈裟打ち・受けと基本を確認してから組杖へ。
組杖:打方稽古 1-3本目
打方がまず学ぶべきことは、仕方の歩みを知ること。この歩みの速度・拍子・緩急・変化を俯瞰して捉えて打つべき間で動く。始めは適当な間合いで動き、型の理解を深めながらその中で歩み寄る人を知る。その積み重ねが適切で最適な動きに繋がっていきます。ただ型の手順で動くだけが打方ではないので。打方の理解が深まれば自ずと仕方の動きも上達していきます。そうでなければ何もしていないのと変わりません。
柔術:座した状態から、軸による誘導で斬りに入る稽古から。この動きは下肢を鍛え、居合の訓練にも繋がるので適度に自習すれば良い上達の下地になる。膝の柔軟・金剛指・膝の緩みと練習して受身各種へ。この日は、動きの中での各受身を練習。受身の基礎は、頭部や身体の角を守り柔らかく扱うことを知ることから。慌てずに怪我が起きない様に。
構え:基礎の構えから、前腕を立てる動きで守る基本練習してみる。突く側は、一足の間合いで距離を適切に測り一拍子で動く。守る側は、軸を動かさず構えを作りながら、前腕を突く側の軸線上にたてて、自分の中心を守る。この際に守る側は、退かないことが大切。
剣体術:小手取り小手返
取りは、手首を取られてから手解き受けの甲を取り縦の体捌きで小手返を掛けていく。ポイントは受けの肩詰・抜きを体捌きで導き真下へ崩すことで技とすること。手首・肱・肩関節を極めて技にしないことが大切。受けもそのあたりを冷静に見分ける目が必要になるので柔らかく動く様に。
居合:腹抜・縦抜・腹抜突きと基本をしっかりと練習して型稽古へ。
型:本腰・鍔返・坐居合1・7・8本目・拍子合わせ
膝の緩み・股関節の緩みを意識しながら稽古を重ねてみる。個人的に坐居合の抜き方を古傳にして数回抜いてみる。なかなかスリリングな音がするので面白くもあるが会員にはお勧めできない。切先の動き・体捌きの最小化など工夫としても面白いが指導する余裕は無い。
8本目の抜き出し完了時に切先の位置が一つの良い指標になる。右手を最小の動きに出来ているかいなか。7本目を抜く時は、拳の小指側が鉛直になっているかどうか。稽古の工夫として取り組んで貰えれば。
剣術:受け流しから。左手をどの程度自由に柔らかく扱えるかがポイントかと思う。刀を支え操る左手に固執せずに動かせるか。全員で基礎から応用へ、それぞれの段階で稽古をおこなう。流れが良かったので手順を増やして、即席の型を考えて稽古へ。
中心立・受流を組み合わせた単純な型だが、面・線・点の動きを交えながら。当会の剣術奥の世界観を少しは感じて貰えたのであれば良い。