古武術稽古会柳心会 2023年07月29日稽古録
気づけば7月最後の稽古日、真夏日が続く中、夏バテも解消してきて復調。来月は二刀や小太刀もやり始めようか?柔術の問題などアレコレ思索しながら稽古場へ。
杖:基礎の突きについて細かく稽古。膝の緩みを根本としながら、体重の移動・重心の移動・踵から指先までの距離を活用した一致などを解説。どの動きも膝の緩み・道具と身体の一致と云ってしまえばそれまでだが実は細かい身体操作?が内在していたりする。
袈裟打ち・受け・三方突きなどの基本をおこなってから、」組杖へ。打方・仕方のポイントを解説しながら互いに稽古。現状を深めながら、向上できるように課題と向き合って稽古をして貰えればと思う。
型稽古:組杖1-3・6本目
二本目:打ち掛かりからの返しをする際に間合いを詰めしないことが打方・仕方とともに大切。特に仕方は型の流れで詰めやすくなっているので、互いの呼吸を合わせることが一つの稽古。
三本目:間合いを詰めて誘いを掛ける仕方は腕の緩みではなく、膝の緩みで誘いをかけることが大切。頭を下げることが誘いではないので。そこからの体捌きはよくよく考えて、どの様な動きが適切か。
柔術:金剛指からの流れで受身各種を練習。受身の基本は頭部と身体を守ること。美しさなどの表現はそれが出来ていることが前提なので形に拘らず守る様に。特に前廻りで頭部を入れ込む動きはしっかりと意識して練習することが大切。
縦の体捌きでは、受けの軸線・中心を意識しながら真直ぐに入っていくことを練習。当会での円運動は、直線が重なり結果俯瞰して観た時に円になる様にすることを心掛けている。円に動く事ではないことを忘れずに。
型稽古:小手返(立)・腕返(立)
小手返:先週からの引き続き。手解きから、螺旋を意識して受けの肩を真下へ崩していく。小手返の極めに関して少し表現してみる。上半身が前屈みにならない様に、後ろ足を伸ばす、撞木足にするなど適時軸の立て方を工夫して貰いたい。
腕返:古典的な柔術技だが、基礎・基本には最適なもの。横に拂わず受けの中心へ縦に返してこちらも肩を真下へ崩す。その際に受けの小手が肩より下がらない様に注意が必要。流れで返し技を少し練習。誰でも膝が緩んでいればできる技なので、工夫としては良いかなと思う。本来は一瞬で掛ける技なので、返すもなにもないが。稽古時の技と実際の技の違いを認識した上での稽古なら良いかと思う。
剣術:会員各位の切返を観ながら、それぞれの段階に適したポイントを伝えて中心立へ。まずは前段階として基礎の正面受けの解説から。重く斬り続ける太刀で打つことが基本なので、受けもそれに適した形となる。気を抜くと面を打たれたり・斬られるので私を含めた全員が意識して稽古を。
中心立:受けから前膝を緩めて進めて、正眼構えに戻る様に立てる。この時に交点をずらさずに受け手の中心に立て働き掛ける。その後、格子立を久しぶりに。各位それぞれ柔らかくなってきたかな。
型:基本組太刀六本
二本目:初伝遣いは、体捌きを優先する。捌き受け取り上げて打ち落ちし、斬りつける。捌きと型の流れをしっかりと。段階的な変化も久しぶりに。
三本目・六本目:型の関係性とそれぞれのやるべき動きの違いを明確に指導。六本目は打太刀の理解と技量が試されるので実はかなり難しい。
四本目:体捌きと間合いの把握と腰切について。腰切は適当におこなわないことが大切。打太刀はしっかり斬られて、太刀捌き・体捌きをおこなうことで練る動きになります。
居合:坐居合1本目(古傳遣い)を初めて指導。この形は丁寧におこなわないと事故がおこるので日頃は指導・稽古は禁止している。体での斬りを中心に。その後は各位の型稽古。
最後に合わせ居合をおこなう。先達の動きを見過ぎて動きが遅れてしまう。合わせるということは合わせない動きが求められ結果的に合う形になる。その稽古が、居合における間を育てます。