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太刀は立てる

2022年11月26日 古武術稽古会 柳心会 稽古録

 二刀稽古も今日で一区切り。短期間内で小太刀・二刀と稽古を続けたので会員諸氏がついてこれるか心配な部分もありましたが、無事に稽古を進めることができたのは感謝!!。
 稽古を通して、動きの課題・会としての方向性など得ることが多々あり先へつながる期間でも有ったかと。

 杖:膝の緩みから、廻杖各種・巴等の基礎を確認してから、一人杖(単・相対)でしっかり稽古。久しぶりの相対稽古で、対人でのあり様を確認。一人でも対人でも変わらず中心への捉えと対応が大切。

型:組杖1~4本目
 打方の動き次第で、型の対応が変化して形が変わってしまいます。打方は型が求める仕様を意識しながら動けるように。ただ手順を覚えて、質を問わず動くようでは打方(打太刀)として得るものは非常に少なくなります。見方を変えながら、失敗をいとわず稽古をかさねることが大切です。

 柔術:金剛指では、緩める順を確認しながら。指先→手首→肘→肩→体幹部(背中)→腰など大まかではあるが流れを感じられるように明確に。膝の緩み・足入替・受け身各種・袖巻など基礎の確認。

 肩抜:受けの癖・力感で同じ動きでもやり方が変化します。柔術の稽古で大切にしたいのは、大まかでも受け手の雰囲気を掴みその人に合うように技を掛けるように心掛けることだと考えています。通り一辺倒でできるほど柔術は優しくなく、それが相手と向き合う稽古へとつながっていきます。
 蠍尾崩:受けの体捌きと捕手の動きの注意点に留意して稽古。受けの体捌きで歩数を減らすと間を短縮できることを確認。縦の動きに直結する動きになるので段階的な練習で習熟できるように成れればと思う。順体としてはそちらが本流になるが、いきなりこれをすると大抵横に体を振ってしまいそうなので今の方法で良いかとも。捕手は、受けの中心への捉えを切らさないように。

居合:腹抜・縦抜と基礎の確認してから、型稽古へ。

 坐居合2本目:左足の扱いと体捌きでの斬りを確認。
 坐居合5本目:膝立ちにならぬ程度に浮き上がり、縦の動きで後ろへ向きなおる動きを確認しながら。この動きのポイントは、頭部・体幹・下肢部を分離せず一体のものとして軸で動くことが大切。抜き出しは、後ろへ向きなおってから。
 坐居合6本目:右膝を立てることが大事。足を踏み出すのではなく立てる。後ろ前をしっかり斬る意識で動くことで中庸の向きと成ります。
※ここ最近、坐居合表六本の構成内容による段階での学びの深さに目を開かれることが多く学びになる。

剣術:二刀剣術 基本五本(向満字・横満字・大太刀立・小太刀立・双捲)・正眼破・鷹之羽・刀合切

はじめに基本五本の動きと手順を順次確認してから、数を重ねて稽古。仕太刀としての動きは稽古を重ねているので問題ない感じ。ただこの先の上達をみると打太刀が出来てこないと難しいかと思う。型稽古において仕太刀の質は、打太刀の動き如何でいかようにもなるので。今の段階として、ここまでこれたのは良い感じなので今期としてはまずまず。今期をとおして「太刀を立てる」ことの大切さを確認できたのは良かった。

 刀合切:腕ではなく、体の緩みで打太刀を崩すことが求められる形なので安易に動かないことが大切。
 鷹之羽:小太刀での太刀留めと受け流しは表裏一体なので、受けのポイントと流す位置は通常の稽古と変わらないので確認を。
 正眼破:片手太刀での打ち込みと抑えが大切なので、中心をさらけ出さずに動けるように。
※手順ではなく間で反応すると中心が見えていると型にならないので。