古武術稽古会 柳心会 2023年01月14日 稽古録
杖:基本の振り返りとして、構え・素振りを確認してから一人杖への稽古へ。一人杖をする時にしたいのが、杖を立てる・半身の入替を明確に・杖をしっかり先から動かすなど。手順を覚えたらこの辺りをより丁寧にすることで上達の手掛かりになります。
型:組杖1~3本目
今日の稽古で改めて、型の構成が非常にシンプルで判りやすく大切な部分を学べるようになっていることを実感。初動の突き・斬り・打ちどれも、間合い・拍子・調子を含めた「間」がすべて変わらないのでしっかり取り組めばおのずと習得できる。
3本目:本来ある「誘い」を明確にして型を稽古。打方の動きには理由があるのでそのあたりを解説しながら。打方の足がなぜつま先立ちになるかなど。
柔術:撞木歩法で膝の扱いを確認してから、袈裟崩を練習。この動きを練習すると崩そうとして無理な動きをしがちになります。崩すことよりも体の位置・撞木の使いと袈裟斬りの一致の精度を優先して練習することが上達への近道になります。袖返の流れから腕返へ。
腕返:この技の場合は、肱・肩・中心から腰(下半身)へ動きを伝え崩していきます。ただ受けを押さずに崩すことを最優先にして動くことが大切。
型:坐技呼吸法・柏手返
坐技呼吸法:肱の緩みから腕を上げて、詰め・抜きのバランスを取りながら崩していきます。崩す際の腕の高低・押し引きが受けに対して余計な働きなり技の繋がりが切れてしまうことが多々あるので注意が必要。
剣術:構え・素振りから切返へ。切返の際に袈裟打ちの両肘を張らずに自然に伸ばすことが大切です。特に左肱を伸ばすことを忘れずに。年末に工夫した切落稽古用の型を初稽古。この型は、左右の切落・一足一刀の間合いの把握と基本的な呼吸の掴みを主眼においた構成にしているのでまずは型の手順を覚えて、これまでの癖を確認して修正すべき点を知ることが第一歩。初めての動きでも覚えようと稽古をしてくれたのが何より。
型:基本組太刀三本目・三角切留(寄・待)
三角切留:今年は少しずつ待ち太刀の稽古を進める予定。寄太刀(初伝遣)は一太刀一太刀受け流す形を明確にすることが大切。そのあと傾斜を掛けて体の入替で打ちの形を作る。
待太刀は刃の向きを不用意に横にしないこと。刃を横にするにはそれなりの理由が必要になるはず、待太刀の手順と刀の扱いを確認することが大切。
基本組太刀三本目:仕太刀は打太刀の打ちを打ち返すのではなく、抑える様に。打太刀の袈裟打ちは待つことで中心を明確に取ります。最後の袈裟打ちは、袈裟切落を含んでの打ちとなります。
居合稽古(2023年01月15日)
剣術(※居合稽古日は剣術型を中心に剣術を稽古始めに30分程度おこなっています)
この日は、華車刀その二を稽古。この型は当会の型稽古で共通する心構え(動き)を学ぶのに最適な構成となっている。この心構えを踏まえて型をするかしないかで型の精度・やり取りが変化していきます。
さて、型の構成は華車刀と変わらないが待太刀がその動きをすることとなる。ただし寄太刀は、受けるのでなく変わらず華車刀の動きで寄り、その手順で結果的に受ける。この部分に学び・習得すべき大切なことがある。
他の五太刀も変わらず、この動きの要素が内在しているので華車刀の二の稽古をして学ぶことで稽古になり始める。
居合
腹抜・壁抜と鞘引の動き時間をかけて確認してから、坐居合七本目を主題に静かに抜く居合を稽古。あまり静かに抜く稽古はおこなっていないので参加した会員には良い刺激になったかと思う。当会においては威力や速さより、剣と体の動きの一致を第一に時に速く・ゆっくり・静かにと抜き方を変えて稽古をおこなっています。その中で、それぞれの居合が上達すように。
坐居合裏の型の幾つかを稽古する。特に鞘引と軸・浮きの一致を工夫しながら。
五本目:縦回転で裏に向きなおり腹抜突で抜きつける。その際の軸の位置が大切になります。前にも後ろにも動かず、その位置で向きなおる。
八本目:抜きはなった刀の位置が最初のポイント。この部分はそのまま九本目以降の型で形を変えて出てくるので大切な部分となります。
九本目:体捌きをした際の足の位置が大切。想定している対人の位置関係を念頭に、型稽古をすること。特に左撞きをする際の切先の位置に注意が必要。
最後に体術で、居合の動きを確認。付ける・切る動きを素手で表現する際の一例として捉え貰えればと思う。大なり小なりどの動きにも「居合」で学ぶ要素は内在しているので、あとは表現の濃さ次第となる。