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徒然稽古録~9~

古武術稽古会 柳心会 2023年02月18日 稽古録

 杖:一人杖(表・裏)でゆっくりと身体をほぐして、三方突へ。この日の三方突は下半身の動きで主導できる様に杖を固定して練習。おこなってみると骨盤を付近を中心に大きく動かすことで縦の動きになる様に導くことができたので良い稽古になったかと思う。

 組杖:旧一本目・三本目・旧六本目
これらの型で共通しているのは、自分の軸線上に杖を「立てる」ことを基軸に動きを導いている。

 旧一本目:打方は仕方の中心へ真直ぐに突いてくるので、立てることで仕方は自身を守り体捌きで躱す。そこから打方の杖を弾き打方の中心を空けさせ突く。一つ目のポイントは、杖と体捌きを別にすることが大切。二つ目は、膝の動きで杖を弾く。
 三本目:誘いの間は打方が打てる間合いであることが前提になる。ここをしっかり理解しないと型にならない。誘うときは頭を下げるのではなく、面を前方へ崩し動きを留めない。
 六本目:前提としてシンプルな中心の取り合いになので、どの型でも共通するが構えをしっかりとること。上位者の真似をせず構えを作る。打方の突きを「待つ」交点から巻落し崩す。

 柔術:月影・星陰・間取坐両手持ちを久しぶりに稽古。これらは「間」の対応力が試される形なので、受けとの「間合」・「拍子」・「崩」を総体で表現することが求められる。我に走らず相手と向きあうことが前提になります。

 月影:受けの上段突きを廻し受けずに腕を縦に上げて外し、体を左に捌く動きで崩し右の拳または掌で中心を取る。廻し受けは「間」を読み切らないとできないので、腕を縦に上げることが入門としては推奨。縦の崩しは、抜きを維持して受けの肩を真下へ。
 星陰:この形は互いに中心感覚が無いと成立しない部分があるが、下腹部へしっかり入れることが前提。その上で打ち込む際に体を後ろへ引かずに間を合わせる。小手返を掛ける動きに早急さはいらないので丁寧に掛ける。
 間取坐両手持:この形は、受けは間で反応し中心を抑えてくるのでその動きに反応せずに動く。その上で受けの肩を小さく詰め、肩を抜き崩していく。大きい動きを捨てることが大切。そもそも抑えて来る相手に大きな動きはできない。肱の緩みで引かず・押さず・縦に上げる。

 剣術:間取りと上伝形を久しぶりにしっかりとポイントを伝えながら稽古。この稽古をとおして各自の地力と成長を垣間見えたのは良かった。
 間取り:各構えからの打ち込みを正眼の歩みで取る。ポイントは構えを「作る」ことに尽きる。あとは歩みで崩さず入る。大抵の人は歩むと崩れてしまうので、小走りをする気持ちで入っていければ形にはなる。コントロールするためには経験を積み、自信を育てる。
 上伝型:この型の大きなポイントは、間詰で動く型があること。どの段階の動きで表現するかで上達度合いが判れる。

 一本目:この型は、打太刀に勝つのではなく抑えることが主眼の構成なので中心の捉えが大きなポイント。最後の足斬りは刀を縦に落として受け抑える様に。
 二本目:打太刀に斬らせた上で、斬るラインから体を外し小手抑えなどで中心を取る。初心者・中級者は受ける気持ちで当てて外す様にする。
 三本目:二本目の逆になるが、この型は小手抑えではないことは理解するように。最上は打たせず抑える。次は当て付けて中心を取る。打太刀の柔らかさが要求される型なので理解度と動きが表にでる。上位者が小手抑えをするのは安全のため。
 四本目:互いに飛龍剣をつかうが、打太刀は先を仕太刀は後を取る。ポイントは準備をし待つこと
 五本目:先後でしっかりとと打太刀を斬り落とす。これを雑にすると……。当て受け流す動きができる様に。摺り上げは待つ。最後は互いの呼吸を合わせることが肝要。
 六本目:五本目同様に斬り落とし腹をしっかり見せる。その上で動かずに待ち、刀の反りで巻き返す。