古武術稽古会柳心会 2024年01月13日稽古録
杖(自主稽古)
・膝の緩みから廻し杖を幾つか練習して、松風へ。松風での袈裟打ちが縦になり易いので、其のあたりにフォーカスして動きを見てみる。杖を扱うそれぞれのイメージ(視覚)の問題があるのでどの様に伝え・見せれば良いのか模索しながら。巴は縦の動きと斬りを意識して左右を稽古。杖の持つ位置を都度しながら振ってみる。
組杖:一本目・四~六本目
・四本目:この型でまず気を付けて貰いたいのは、相互の位置関係と中心の捉え。前提として打方は負け役ではなくどの様な形でも返す意図をもって動いている。その意図を捉え抑えた上で型をおこなうことが仕方は求められる(これは当会における型稽古全般で云えることでもある)身体を寄せるのはそれができた上となるので、どうすればその様にできるか考える必要がある。
・五本目:当てるのではなく拂い落す。その上で体を捌き極める。道具を見て反応していては対応ができないので、間を観て動けるように。
・六本目:巻落のスピードを適切にすることが仕方としての稽古になります。ただ速く落すだけでは自滅を招く可能性があるので稽古毎に気を付ける。打方は動きを貰い還すことが身体の流れになるので固めず柔らかく繋げる。弾きをする際は、受けてから返さないように気を付けて振るう。打方の身体を痛める可能性があることは知っておく。
柔
・受身をする際の顎の向きに気を付けながら練習。前廻受身では、指先から入る位置のポイントを伝えてみる。稽古は意図をどれだけ持てるかが大切。その積み重ねが動きの上達・向上への道になるのできっかけに成ればと思う。構え方について久しぶりに解説。ポイントを押さえていればどの様な構えでも間違いではないので。
・構えの延長で、肩抜返の崩しを練習してみる。手首からの交点を活かして抜きを掛け裏へ入り肩を返して崩す。各位それぞれの段階で表現していたので良い稽古になったかと思う。
・型稽古:柾目返・天地投
天地投:柾目返の要点を踏まえて応用的な動きとなる。左手を遣わずに胸の緩み・半身・橦木遣いなど。ポイントを押さえて。
剣術
・構え・素振りとこなして袈裟打ち・受けの稽古へ。受ける際の距離感は苦心する最初のポイント。守るためとはいえ下がり過ぎては逆に危険になる。抑えるために前に出る心積もりで退く位で動くと自ずと適切な距離感となるかと思う。あと刀を立てることを忘れずに。
切返・切落の稽古から陽重刀・中眼刀・右旋刀・左転刀の稽古へ。
・陽重刀:左右の切落の動きになれない感じが見て取れる。この動きから徐々に慣れて貰えればと思う。斬り落とした時の刀の位置など今後の課題・修正点が得られたのは何より。
・左転刀:左受け流し・付けることがポイントになる。特に初心の段階から付けられることの意味を知り体感できれば良い指標になる。初心としては受け・流すことが大切なので誘いは今の段階では不要。
居合
・坐居合七本目で軸と浮・鞘引の関係性を踏まえて工夫してみる。初心の段階ではまず遣るべき動きで抜くために鞘引が大切になる。その進捗を踏まえて音を消すことに気を配ることも次の段階への道標になる。先達から云われたことを固執して守るだけでは、先へは進めないのも難しいところ。
・間詰居合で大切にしているのは、題材としている居合の形を内在した上で最小の動きに変化させる意図を持つこと。第三者が見る形に意味はないので各位それぞれの工夫が大切。