古武術稽古会柳心会 2024年02月17日稽古録
杖:膝の緩みから廻杖へ。Iさん基本の動きが大分身体に馴染んできた感じに。一人杖から舞杖の練習すると面白くなりそうだけどまだ時期早々な雰囲気が……。自分自身を振り返ると舞杖はかなり苦手、創作力が低いので流れを作るのに難儀したことが度々でいつも気が滅入っていた。ただ思い返すとその苦悩が頭の柔軟に少しは役立っている感じもあるから悪くなかったと今なら思える。苦労も過ぎてしまえば良い思い出。
巴・松風のポイント・してはいけない動きを解説しながらしっかりと練習。滑らかな動きと曖昧な動きは別なので其のあたりの理解も。巴では特に体捌きと相手を意識した際の方向に注意して。
組杖:1~6本目
二本目:袈裟打ちの切返から間合いを詰めやすくなるので、軸と体重移動と袈裟打ちの精度にフォーカスして修正。間合いの遠近は認識ができてくると修正がスムーズに。
三本目:打方との間合いが大きなポイントとなる。其のあたりを曖昧にしながら誘いを掛けてもあまり実がないので、打方を俯瞰的に観察することが大切。その為には間違えながら感覚の精度をあげていく。
四本目:肩抜きの崩しよりも中心へのアプローチが基礎となる。抜きはそれを踏まえて掛ける技なので段階を踏むように。
六本目:受けて崩すのではなく、打たせて弾き崩すように導く。一見すると同じように見えるが明確に違うので正しく失敗して上達へ。
柔:ここ最近、受身の稽古について認識が変化してきたので其のあたりを伝えながら練習してみる。稽古は基本的に固い場所でしているので、その硬さゆえに柔らかい身体の遣い方へ。コントロールできる意識へ入るきっかけになれば良いかと思う。受身のための受けの稽古にならないように。
肩抜きで後受身と身体への流れの認識と抜くための稽古。掛けての人は受けのできる人に対して腕を支え続けないことを学ぶように。相手を観ない良心は怪我を誘発することに繋がる危険性があるので条件反射で動かない。これはとても大切なこと。
仙骨落しから一歩先の技術を稽古してみる。このあたりの技術になると受け手の感度が大切になってくる。柔術が面白くなる要素でもあるので試行錯誤しながら稽古してモノにして欲しい。
型稽古:鬼拳・引落
鬼拳:動きの手順は馴染んできた雰囲気。手解きの基礎と肘の緩みの学びになるので、丁寧に怪我無く。課題は受けへの捉えをどの程度にするか、捉えすぎると切れきれなくなるので、段階が踏めない受け手だと取りを下手にさせてしまう。
引落:先週の反省を踏まえて、動きを整理しながら稽古。体重移動と重心移動の違いなどの理解に役立ちそう。
剣術:廻剣・上段付切の素振りと構えの確認をしてから切落へ。静止した受け手に対して左右の切落を練習。それぞれの言葉遣いでポイントを伝えている場の流れを感じながら、稽古の経過を捉えてみる。
型稽古:陽重刀・中眼刀・木葉落(右)
陽重刀:打太刀の二之太刀における立ち位置と体捌きの関係性を伝える。打太刀の仕事の一つは的確な体捌きの位置を仕太刀に言語以外の方法で伝えること。そして稽古毎に負けることで勝ち筋を理解する。
木葉落(右):半身で受け流す姿勢と刃の向き、体捌きと細かくみるとそれなりに難しい動き。まずは打太刀の打ち込みに対して適切な間合いと拍子の理解が第一歩。小手詰は打太刀の太刀遣いによってかわるのでその時々で。
居合:一文字腰抜きでの①鞘送り②鞘引き③鞘落しの三分割の動きを徹底。特に③の動きが曖昧になり易いので基礎の稽古としてしっかりと内在化できるように。型稽古はそれぞれの課題を稽古。稽古中に坐居合五本目の後方への振り返りについて。これを受けて動くと横に廻り腕を出して、抜いてしまいやすくなる。稽古するときは注意して遣るようにとも。居合の上達には客観視を踏まえての認識がとても大切。其のあたりが使い手を選ぶ要因の一つかもしれない。(振り返ると向いていないが嫌いではないので前進後進を繰り返して、一歩でも前に進めれば良いかな。)