古武術稽古会柳心会稽古録2024年06月15日
六月も中旬になり真夏日とのこと。来月から小太刀・二刀を少しずつ始めようかと思いながらゆっくりと稽古場へ。
杖:膝の緩みでの両端(杖)を活かすやり方から。道具の先端を動く時に有効に使う工夫はとても大切。この様な意図はただ漠然と動くよりも効果が高いので様々な稽古でいかして貰いたい。構え・基本素振り・体の入替から左右の基本受けへ。
左右基本受け:左右の基本受けでの軸・体重・重心線の使い方と意識について。体重移動と重心移動(重心線)を個別に捉えて使い分けるように。特に膝の開きと体の開きを一致させて受ける姿勢をつくることで、打ち込む側の感じる感触がどの様に変わるか体感して貰う。
型稽古:打方・仕方の動きをどの様に手順へ導くのか、その一端を。型稽古には手順が決まっているが、手順通りに動く理由は存在しない。大切なことは互いが如何に手順通りにしか動けないように制約をかけられるかどうか。その為の最初の一歩が構えと中心への捉え方となる。
二本目:最後の縦回転する際に杖を自分の軸線上に合わせることが直線状に動くためのきっかけとなる。横に振ると廻るので気を付けるように。
体術:膝の緩みをする際の膝頭の向きについて幾つか伝えてみる。良いきっかけになればと思う。それぞれの段階で構えが良くなってきたので地力がついて着た雰囲気が伺えて良い流れ。
肩抜落(後受身へ導き):受け稽古の一環として練習。受け手の中心へ縦に真直ぐにかけていくことが大切。その働きで後膝が崩れるように導くことができれば上出来、受け手はその流れを感じて受ける。
仙骨崩:これも後膝への働き。的確な動きがどのようにすれば出来るのかそれぞれの工夫が大切になる。強すぎず・弱すぎず受け手にとって的確なバランスが必要なるので、画一的にならないように。
剣術:構えへ入る際に體をどのように導くのか。どのような構えでも體で入ることができれば上位者かと思う。日頃は意図していない事柄ではあるが改めて振り返ってみると面白いもの。基本素振り各種を丁寧に。
切返:中級以上の人たちには難しい要求で稽古してもらう。等速で動き流れが切れずに、受け手も打ち手の速度を超えずに合わせるように。雑さを少しずつ削っていく。他の人たちは、打ち込みと受けの練習。
切落:少しだけ受け手の稽古として小手押さえを練習する。切落をかけてくる相手のラインを外して詰めて勝つやり方になるかと思う。切らせる意図で太刀を躱す、この心構えが大切。
型稽古:基本組太刀。初級組は型の手順から要点を守りながら。中級以上は打太刀・仕太刀を交代しながら型を深める稽古。
二本目:車の構えからの体捌きは、打たせてから動けるように。その後は取り上げて慌てずに丁寧に打つ。
三本目:袈裟切落が出来るかどうか。初級組は立てることで取る。中級組は後の先と切落で表現できるように。
四本目:折敷いた姿勢からどの様に立ち上がるか質問があったので暫し解説。昔はこれだけをひたすら練ったものであるが、いまは膝が怖い……。余談はさておき大切な太刀遣いなのでしっかりと理解して出来るようになってもらいたい。
居合:一文字抜と納刀の要点から稽古。各自の稽古を観ながらポイントを伝えていく。立てる動きを廻剣で表現していたので注意。それぞれの動きには目的と働きがあるので、手順から丁寧に稽古を重ねるように。