Categories
Blog 稽古録

徒然稽古録~78~

 

 古武術稽古会柳心会2024年06月29日稽古録

 今日は荷物が少し多めで稽古場へ。待望の稽古道具が届いたので。稽古で使われていない真直ぐなラインはいいなぁ〜と見分して自分も欲しくなったけど……これ以上は増やせないので残念。

 杖:廻杖する上で大切な腕の使い方を少し紹介。当会の道具を使う上で大切にしているのは、腕を伸ばす・打つ斬る際に手首を使わないということ。手首を器用に扱えるのは個人的には羨望のまなざしではあるが、動く上で負荷を少なくしていくことが大切。
 縦の動き:始めに縦に大きく動いて身体に馴染めていくようにしていく。慣れてきたら小さくその場で縦に動けるように。三方突で締めて終了。
 型:巻落
・仕方は打方の突きに対して先ずしっかりと巻落で崩す。打方は崩しの流れを受け入れて流れに逆らわずに打ち返していく。やり方は打ち返しを良く見て捌いて弾く。打ち返しと弾きの違いなどを少し解説。何にしても巻く技術は大切なのでよくよく工夫して貰いたい。

 体術:金剛指をやりながら中国武術的な排打功の基礎訓練へ繋がるやり方へ考察してみる。昔は鉄牛耕地と対人体練・功法で鍛えたけれど今ならこのやり方でゆっくりとやるかな。会員にもそんな話を少し伝えてみるが興味ないだろうなぁ。
 前受身:極力軸上で垂直に沈みながら足をずらし、空間をつくり受けを行なう。受身で大切なことの一つに肘の緩みによる緩衝を作ること。腕を付いてしまうのは人の反射的な運動なのでなかなか修正することはできないが、学習し訓練することで少しは修正を掛けられるようになる。ゆっくりでも少しずつ。
  肩抜:基礎で動きを確認しながら、基本的な受け方についても全員で練習していく。受けは流れを感じること。これはそれぞれの感性によってかなり変わってくる。様々な稽古を重ねて深めていければと思う。受けとの位置関係で掛け方が変化するが根本のやり方は変わらない。
 小手返:肩抜のやり方で小手返を練習。詰めて・抜きをかけて下肢へ繋げていく。最後に古傳的な各関節を極めて捩じるやり方を少し私にかけていく。私はそれを返すやり方を練習してみる。

 剣術:廻剣をゆっくりと確実に練っていく。受け流し・肘の緩みの基礎訓練になるのでとても大切。刀に添える前腕と肘の位置は数をこなして身体に覚え込ませていくのが最短。
 切返・受け:腕の伸ばしを意識して稽古する。受けは八相の形から稽古に適した形にどのように持っていくか工夫をしながら。特に受ける時は刀(木刀)をしっかりと立てて、空間を作り維持していく。
 受け流し・受け:正面受けから受け流し。受け流しをする時に腕で打太刀の刀(木刀)を横に動かさないことが一番大切。受け流しは打太刀の打ち込みを阻害しないことが求められる。打太刀も腕や手首で打たずに体で打ち込む。
 小太刀:波立・受流・切落
切落:打太刀の刀(木刀)の内側に入り込むようにしっかりと踏み込む。
波立:打太刀に小太刀を当てるようにするのが一段階目。構え・歩み寄りと大切な学びが多くあるので雑に稽古しないこと。

 居合:自主稽古する上での注意点を伝えながら、腹抜を練習。刀を外に開かずに腹に添わすように流していく。最後に鞘をしっかりと落す。