古武術稽古会柳心会2024年07月20日稽古録
梅雨も明けて天気は一転して真夏日。稽古場の室温も少し気を使わないと体調を崩してしまうので稽古の内容を考えて調整ができればと思う。コロナの11波も到来しているので、大人としてそれぞれ考えて対応をして貰えればと。そして稽古は真剣に笑顔で。
杖:上位者しかいないので少し上の稽古をする意識で(自主稽古……)巴は基礎・基本・古式とそれぞれの違いと何を意図するのかを伝えながら練習。稽古は稽古者の意識しだいでいくらでも内容を深めることができる。自分の段階と次に向かうきっかけを感じて掴んでもらいたいと思う。
型稽古:組杖1本目
構えと歩み・捉え方と場の関係性などにフォーカスして稽古を重ねる。型稽古において考えて貰いたいのは、どうすればその動きに限定できるか。ただ向かい合い動きだして手順を踏んでもその様な形にはならない。手順という形に拘り過ぎないことも少し伝える。全ての稽古で活きるので記憶の片隅に残って貰えればと思う。
体術:金剛指はてのひら以外に足先も含めて工夫して、緩みの練習。稽古では絶えず緩みを求めて稽古を重ねていくがあえて張り・固めて、硬質化して末端を意識しそこから段階的に緩めて身体に「緩む」ということを意識づけさせていく。身体の鈍感化はこの張りが強張りになり常態化することも原因の一つだと考えている。一つのきっかけになればと思う。
膝の緩み:この日は軸の傾斜と基底面から重心が外れるイメージでしてみる。それぞれ感じることが有ったようで工夫がみてとれたのでまずまず。その流れで足の入れ替えも丁寧に練習してみる。
半身構えの入れ替え:半身・向身・半身の三つの形を明確に作り出しながら。特に向身のときに速さや胸を丸めるなどの動きで誤魔化さない様に。胸は緩めて柔らかく落す、ただそれだけを意図して。突き崩しも交えながら基礎をしっかりと。
小手崩:構えの入れ替えの延長で、転身して小手を崩す形を練習。手首への捩じりではなく、転換と落しの一致・体の入替を含めて。
剣術:廻剣は三拍子で手首を捏ねないことを意図して練習。素振り一本目と同じように上げて下す、そして立てる。
切返:段階ごとに分けて練習。上位組は間詰の一つ前の形で打ち込みの練習。外すのではなく緩る、打ち込み時の身の置き方なども。基本組は形・相手の捉え・速さなどそれぞれの段階で意図を明確にしながら練習。
中心立:ただ頭を守る受けは当会ではNGなので、上下の守りをしっかりと取れるように各位工夫が必要。受けができればほぼ終わっているので、受けはとても大切。
小太刀:波立・受流
・波立は先週に続いて当てる形で。打ち込む側はしっかりと縦に軸を捉えて半身をいかして打ち込んでいく。Tさんがかなりしっかりとした構えを構築出来ていたので、今日の参加者は勉強になったかと思う。大太刀での型稽古では、それぞれ良い当て感があったので積み上げて貰えればと思う。
・受流は半身の入れ替えを意識して。剣の交わりをいかして、向身から半身に入れ替える。体術の稽古がそのままいきるのでそれぞれ良い動きができていた。
抜刀:立居合の1・2本目を全員で練習。縦・斜めの抜き打ち、二の太刀は向身上段からの斬落と基本がしっかりと稽古できる構成の型なのでどの段階の人でも稽古になる。刀と体の一致を大切にしながら上位者は膝の緩みで速さを。(久しぶりにおこなったらコントロールが……)その後は、各自の課題をそれぞれ自主稽古。居合は場と自分を捉えながら稽古ができるから集中すれば動のマインドフルネスになるかな。
所感:坐居合六本目、軸と頭部の位置関係を見直すと良い工夫になるかと思う。また刀は置きにいかずに前後斬りきる意識も大切