古武術稽古会柳心会2024年08月03日稽古録
八月最初の稽古日、連日の猛暑の影響で疲れもちらほら。場の影響も受けて心身のバランスが少し崩れたのは反省点。稽古をとおして体調も徐々に回復になっていったのはよかった。
杖:杖において膝の緩みをする際の注意点から。杖の両端を使うことで柔らかくスムーズな足運びを身体に覚え込ませていけるように。速く動くことよりも軸を立て、視界を広く取れることを。
巴:その場での縦の動きを中心とした動きから、体捌きを伴った動きへ。単独で練習をおこなっていても対人感覚を忘れずに動けるようにすることが大切。
巻落:中心への捉えへを関連付けながら柔らかく。手順や動きの要点を得たのなら次の段階は身体へ落し込む段階へ。
型:組杖(愛宕・浅間)
稽古を行なうさいにこれまで「〇〇何本目」などの略称で型の名称を読んでいたが、これからはしっかりと型名を云うように自分を律していかないといけないと反省。 愛宕:巻落の流れで交点の作り方を厳しめに稽古する。なぜそのように作るのか解説をまじえながら練習することで多少改善されたのでまずまず。この型は組杖の根本を理解するのに非常に適していると毎回思う。仕方の寄りも大切な動きなのでその意味を良く捉えて貰いたい。
浅間:受けるのではなく「抑える」ことが出来るように稽古をおこなう。その為には基礎の中心を捉えることが重要となる。その上で打方の拍子・調子を捉えて動くので上位者向けの技術となる。
体術:金剛指での緩みと脱力の差を体感してみる。この違いが判らないと基礎的な技の掛け方と受け方が見えてこない。技の稽古中に実際に緩んでいる状態と脱力している状態を会員に体感してもらう。受け手の状態を捉えて適切な働きで技を掛けることを求めているので、感度を上げて稽古して貰えると良い稽古になる。
肩抜落:習性として慣れると速く小さく技を掛けたくなるものだが、基礎の動きの稽古中にそれをすると百害しかないので気を付けて貰いたい。基礎稽古で学ぶことは「人は容易く崩れてはくれない」ということ。分解し大きく掛けることで容易く導く。修練を重ね小さく纏めていく。
正面入身:きりの動きから。足捌きと袈裟のきりで崩す。その次に正面から受けの軸を取り、真下へ崩す動きへ。腕の動きで如何こうするのではなく、受け手に対してどの様に働きを伝えるかが大切。
仙骨崩:胸部から働きを小さく掛ける形で練習。原理を知っていてもできるわけでは無いので気をつけたいところ。(師匠から初めて教わった際になぜこれが起こるのか皆目見当がつかなかった技で稽古仲間とアレコレと検討したのが思い出される技。)
剣術:小太刀で構え・基礎素振り・上段からの打ち込み・歩みの練習から。合い小太刀で、中心立・小手付・切落・受流の基本を稽古して型稽古へ。
波立:構えから当てることが守ることへ繋がるが、流す形になっているのが見受けられる。捌く前に頭部へ斬撃が入る可能性を忘れないことが大切。当てること・流すことは別な動き。
受流留:受けた時に上下中心がバランスよく守れる位置を毎回形作ることが最初の学び。その次に体の入替で大太刀を流す。腕の振りで流さないことが大切。
切落:素振りの動きそのままでるので上手くいかないときは素振りを見直すこと。そのうえで打太刀の中心を捉えて呼吸を踏まえて打ち込む。
入身:半身・向身・半身、この動きをスムーズに連動させる。特別な技術はないので恐れずに進む。
詰入:先週の基礎から基本の動きを解説。小太刀の古典的な型なので今期の稽古をとおして手順・形の理解から。
二刀:満字・横満字・柳雪刀
柳雪刀:小太刀で誘い、大太刀を縦に扱うことで勝を得る形となっている。先ずは身体を大きく扱う。そして立てることが大切になる。
居合・剣術稽古(20240804)
剣術:六之太刀(華車刀・三角切留・引疲・獅子乱)
華車刀:足切りにフォーカスして稽古。三角切留:待太刀の斬りを受け流す刀の位置と廻剣動作の関係性について。引疲:付と間合いの取り方を形から練習。獅子乱:手順の確認から丁寧な打ちの稽古。
居合:腹抜・腹抜突・縦抜・切上を重点的に練習。身体の方向性と切先の一致など基礎となる動きをしっかりと観る。
型:正面斬・月影・本腰・坐居合七本目・坐居合十本目・各自課題
坐居合十本目:難しい片手斬りと膝下からの切り上げ。どちらも肘・胸の緩みがとても大切となる。それを支える下肢の緩み。
師匠から教わった肘の緩みから刀がどの様に変化するのかが、不意に腑に落ちたので稽古を続けてきて良かったと思う。それをどのように伝えるべきか師匠も苦心したのだなと改めて感謝を。