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徒然稽古録~86~

古武術稽古会柳心会2024年08月31日稽古録

 台風が遅々と関東にせまる中、変わらずに稽古ができることは有難い。外は暑い日差しで台風が接近中とは思えない感じではあるが、気を緩めずに準備して稽古場へ。

 自主稽古:変わらず参加してくれた会員に向けてこの日は、小太刀を詳細に解説。日頃も丁寧な説明を心掛けているがよりポイントを押さえて。構え・歩み寄り・日頃のポイントで注意すべき動きと意識を(口伝ばかりだな)
 構え:剣に入ることを中心に見直す。上下は下肢の緩みで表現することが大切。これができずに腕で表現するのは、結果的にマイナスになるので注意が必要。
 波立:切先の使い方と当拍子の関係と縦に捌く動き。良い動きは後から観て学ぶことが大切。段階的には、受ける→間の入り→当拍子が順当だと感じる。
 受流:体捌きの実際と半身の入れ替え。体を入れ替えることは前に出ることではない。受けには何種類あるが、この型では基礎の動きが必要。
 入身:波立・受流と稽古して理解が進めばそれぞれの段階で体現できる型。物差しとなる型なので位置が確認できる。構えと体捌き、あとは打太刀の技量が問われるので結構厳しい型ともいえる。

 体術:柔らかい動きを中心に基礎から護身入門的な動きまで幅広くこの日は稽古を進めてみた。稽古の始めにおこなう金剛指は、かなり大切な学びと良い訓練を含んでいることを再確認できた。握ることは本能に根ざしているので、おのずと現すことができるが広げ・末端を意識することは地道な訓練と学びがいる。さらに緩め・柔らかく遣うには意図と時間が必要になる。この日の稽古は良い学びになった。
 体捌き:腕を柔らかく大きく使いながら縦の体捌きを行なう。単独・相対で半身がしっかりと出来ているかみる。打ちも捌きも半身の身遣いを丁寧に。
 受身:前廻り受身では、頭部を入れ込むことを中心に。できそうで出来ない技術であることを改めて。これができるだけで身体が遣えているといえるかな。
 体術一:縦の体捌きに崩しを入れて練習。打ちの対応を変えても遣るべき動きの本質はこれで事足りる。間が大切になるがそれは稽古次第。
 小手崩:握らずに柔らかさと体捌きで崩す。より軸への捉えと受けの技量しだいで稽古の質はかわるかと思う。
 側面肩抜崩:柔術の型として表現してみたら、受けの技量が必要になってしまった。柔はやはり受け次第だと改めて。取る側ばかりに目が行くが受けを観れる側でいつまでもいたいと切に思う。全ては受け次第。
 天地崩:呼吸法(立ち)の流れで練習。上半身・下半身の繋がりと袈裟の動きが高度に必要となる(段階を踏めば初心者でも良い稽古になる)が柔かさと腕の使い方を中心に。少し間を観て貰って稽古をしたが今の段階としてはまずます。潰すつもりの相手にはまだ難しいなぁ。

20240901稽古録

柔術・剣術・居合

 柔術は座法を中心に稽古。今日は居合が中心の稽古日なのでその身遣いに繋がることを説明しながら。久しぶりに柔術をやってみてやっぱり柔術は良いなと思う。
 剣術は華車刀(1)・(2)・三角切留を稽古する。華車刀の廻刀から放つ腰切を少し修正する。体捌きと切が一致するようにしながら大きく遣う。三角切留での太刀捌きが大分柔らかく表現できてきたので少し焦る。ここまでくるとより柔らかく間の速さを稽古できる段階も近い。
 居合は坐居合を中心に稽古する。それぞれ地道に稽古を重ねてきたことが表に出てきているので変わらず向き合いながら続けて貰えればと思う。坐居合三本目の体捌きはなかなか難しいものなので、それぞれ段階を踏んで動きを小さくできるように工夫が必要。最高到達点は目指すべきところではあるがその到達方法・段階はそれぞれ違って良いと考えている。自分を追い込むことなく前へ進むこと、その稽古が出来るようになることが大切。