古武術稽古会柳心会2024年10月05日稽古録
気付けば10月、真夏日から秋口に気温も変わってしまって体調も少し崩れがちに。気を強く持ってしっかり診察も受けて快復に務めていく気持ちで稽古場へ。
杖:膝の緩みをする際の股関節・膝・足首の抜け感について少し解説。膝の緩みは思ってごく普通の技術だと思ってきたが、最近そうでも無いことが見えてきたのでポイントを伝えるように。あたり前に遣えていると思うことほど実は深く見詰めると発見があったりする。
三方突:体捌きを中心にこの日は練習する。体捌きは大きく歩幅を広めにとって動いて練習していく。慣れてきたら身体は大きく使い、道具は最小の動きになるように自分と向き合いながら練習してもらえればと思う。
巴・松風:道具の扱いと橦木足の遣い方について、特に巴の打ち込む・斬る動作の際
拳・胸の遣い方を練習する。拳一つ分はあけて、遠心力で道具を扱わないことが大切。
組杖:間合いと動きの拍子について。間合いを自分のモノにするためには両腕をしっかりと遣うことがとても大切。間合いの把握に非常に時間が掛かる様になるので妥協せずに。自分の中で基準を創ることが大切になる。唯一つの自分の基準、迷いながら・間違いながら稽古を重ねるなかで掴んで貰いたい。
体術:腕の動き(呼吸法)をどこと繋げて深めていくのか話してみる。教導されることを踏まえながら工夫することで身体は深みを増していくと思うので、出来ることからやって貰えればと思う。それを活かして背落で柔らかく遣ってみる。
打ち込み:正面打ち・横面打ち
構えから中心を空けずに(極力小さくしながら)打ち込むことを最善としている。始めは横に振ってしまったり・中心線とズレていても体捌きを丁寧にすることを心掛けて。
柔術:腕返・立呼吸法・肘抱(片手持ちから)
腕返は受け手の肩を縦に柔らかく真下に崩せるようにする。横に退く・捌くなどは基礎を押さえてから練習していく。肘抱は手解きからの流れになるので、肘の緩みから、肩の詰め・返し・肘当の順番で動いていく。
剣術:切返から中心立へ。切返は一足一刀の間合いでの袈裟打ちから練習して段階を踏んで連続した動きへ。稽古の中で切返の間合いについて解説する。膝の緩みと受けの動きを前提にしているので、慣れないと遠い場所から打ち込んでいる様に感じてしまうが、それが適切。中心立は受けから、立てる動きは二の次で練習。受けが安定して出来る様になれば立てることも上手くなる。
二刀:構え・受け・向満字・横満字・小太刀立(大太刀立)※刀合切紹介
各満字は二刀の基礎・基本になるので左右の遣いで戸惑うと思うがなるべく楽しんで貰えればと思う。受ける・刀を立てる・刀を抜く(体捌き)・切り付けるの四段階を意識して丁寧に。
小太刀立(大太刀立):中心を詰めて体捌きで斬る。腕で刀を扱わずに体捌きで結果的に切れる様にする。これは師匠の思想が良く出ている型なのでこれを理解すると様々なところで役立つかと思う。流れで立てる動きの工夫として刀合切に付いても少し話す。この形もはるか昔になってしまったが思い出がある形なのでそのうち稽古できればと思う