古武術稽古会柳心会2024年10月26日稽古録
今季の小太刀・二刀稽古もこの日の稽古で一区切り。稽古をとおして構えの作り方・向身・半身の変化、片手での扱いなど大太刀との違いを少しでも身に感じて貰えれば幸い。稽古をとおして動きの振り替えり・確認と得ることが多く良い稽古の日々だった。年内の稽古は基礎・基本を中心に、それと来年への下準備。
杖:膝の緩みをする際の意図を伝えながらゆらゆらと動いていく。巴ではあえて低く構えをとって下肢のストレッチを兼ねて打ち込み。松風では横払を打ち落とす(結果払う)練習をしてみる。天秤構えからの動きだったので会員には新鮮だったかと思う。
打落:打ち込む道具を見ずに打ち手の中心を捉えて全体を俯瞰してみる。まれに道具を見ろという人がいるが普通の人には見えない。その動作にとらわれ居ついてしまうのでは、意味がない。この日の稽古では慌てずに打ち落としてから引き下がる形で練習。
組杖:打ち込む際の形を変えて練習する。始めは動きにとらわれて間がずれていたが、中心の捉えを思い出して動きが安定してきて一安心。袈裟打を押さえる位置が大切になる。ただ置くだけでは効果が無いので各位工夫が必要になる。
剣杖:Yさん、稽古中に最上の構えをみせる。これにはびっくりした。良い雰囲気が出ていて打太刀として良い学びになった。積み重ねてこそ出てくる構え。各位、付ける感じは良いがその運びが今後の課題になる。間合いを計らないことも大切。
体術:膝の緩みは継足で稽古する。武道的な足捌きは然程教えていないので、時々稽古にまぜていこうかと思う。小手返の動きを使って受身の練習と崩しの工夫をいくつか練習する。古傳の腕絡・鎌手・四方投などの形を結果的に練習する形になった。腕から崩しを学ぶには小手返は解り易く応用範囲が広い。足を払う動きも初めてやる会員が多いので刺激になったかな。
柔:切崩
袈裟打からの展開で練習する。稽古場が畳だったので稽古はやり易かったかと思う。斬りと膝の落とし・受けてからの腕の崩しと面白い形になった。
剣術:小太刀から稽古。相小太刀の形で基本技術から。波立はそれぞれ良い感じになっていて一安心。受け流しは、太刀での稽古で活きてくるので先ずは受ける位置が大切だと忘れずに。入身の動きは、剣に限らず柔・杖・長物などで形を変えながら様々なところで役立ち・活きるので感覚を忘れない様に。稽古の状況によるが古傳の型も少し通常稽古で稽古しても良いかもしれない。理屈よりも動きを優先すれば……。
二刀:向満字・横満字・小太刀立・大太刀立・鷹之羽・刀合切
型をそれぞれの段階を念頭に繰り返し稽古する。小太刀で受ける形の難しさ・体捌き・間の入りなど型の手順・動きを馴染ませる様に。片手での中心詰は立てる技術が直結していることが、今期の稽古で伝わった感じあったので良い流れ。鷹之羽は中級以上の人には良い経験になったかと思う。
刀合切:最後に稽古してみるが、それぞれ小太刀・二刀と稽古して積み重ねてきた動きが良い感じにでてまずまず。挑戦と積み重ねが上達の秘訣なので、先をみつつも今を大切にして貰えればと思う。稽古の組み立て次第なのでさてさて……。