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基本と向き合い方

古武術稽古会柳心会2025年02月22日稽古録

 柔術:崩しの基礎となる、詰め・抜きを螺旋の動きで練習。肩を中心にほぐす意味も込めながら、流れも意識して。押す・引くという動きが外形上目を引くが、そこに囚われてやらないことが大切。
 正面打ち:左半身から右手刀で打ち掛かる練習。基本は半身の入替で丁寧に動く。打つ際に力み・予備動作など現さない様に柔らかく。縦に入る様に動くが打ち込む意識は忘れず、中心を開けずに行なう。
 腕返し:受けの打ち込みを受けた形で、肘・肩を返して真下へ崩していく。極めは省略。
 裏取:受けの裏を取る形。導入として半身で入る段階の練習から始める。慣れてくれば捌きと転身して良い運動になる。最後は間取りを少し加味して崩す練習。
 肘返し:居取。古典的な形式で稽古する。受けの肩を詰め・抜きで崩す様にする。肘の裏から関節を決める形ではないので注意が必要。
 坐技呼吸法:Jさんは中国武術の動きが良く身についているので、動きの違いが良くわかり学びが深い。身に着けるとはまさに言葉の通り。Jさんには通常の形では掛からないので、形を修正しながら動きと要点を知ってもらう。私も動きの要点が観えたのは良かった。

 剣術:構えと基本素振りをしっかり行なっていく。上段の打ち込みは、腕で下げずに下肢の緩みと開きで低くなる様にしていく。廻剣は肩周辺を後ろへスライド・左右に廻さないことが一つの要点となる。刀(木刀)は軸線上を上下・前後に動いていくので、それを身につけるために先ずは腕を伸ばして、大きく先を焦らずに斬っていく。
 切返:袈裟打ち込みと軸の一致を練習していく。威力・速さを先に求めず。剣体一致と中心を開けない動きを大切に。
 中心立:立てる動きには前方への働きが生まれるので、その運動を前進(膝・足の緩み)と合わせ一致させる。先ず立てる・その次に前進、この順番は変わらず間を詰める意識が大切。
 受け流し:先ずは受けること。これは遅速関係なく、形・位置をしっかりと作れる様にしていく。間詰めの動きになると額が見えてくるので注意が必要になる。
型稽古:基本組太刀・三角切留
基本組太刀:型の手順を俯瞰して覚える癖を作る。此処の細かい部分に囚われるのではなく、まずは全体像を身体で覚える。順序があべこべになっている感じを受けるので。稽古においてはその時のテーマで要素を深めている。個別のことをしているわけではない。特に車之打ちを打つ時は丁寧な動きを心掛ける。
三角切留:各位上達している。稽古中に伝えたそれぞれのポイントを意識しながら先へ。三角切留の待太刀で覚える動きは、引疲で活きてくるので形から。ポイント:歩みと打ち込みの動きを一致させる。動きを見切り、始点と終点を明確にした形で表現する。雑さを消して動く。

 居合:坐居合の五本目で大切な点は、縦の振り返りを知り、体現する道筋を掴むこと。右手の動きを最小にする努力と自分(我)と向き合う稽古を始める。出来ないことに出来ないまま向き合い、出来ることから下手な稽古を重ねる事だけが上達への道だと考えています。裏の十一本目は、一本目・五本目・八本目の要素を含めた複合的な動きとなる。先ずは形から丁寧に入る。
 間:居合における間の反応について少しやってみる。対象の気配と静止のバランスが取れず稽古にならず。鍛錬が足りていないことを実感する