Categories
Blog 稽古録

ゆっくりと積み重ねる

古武術稽古会柳心会2025年07月12日稽古録

 杖:膝の緩み・一人杖(新旧)
 体術:膝の緩み・構え・腰廻・龍形・鷹形・腕返・下藤
 居合:一文字抜・切上・半身・各自課題
 剣術:廻剣・構え・切落・切返・受流・切返からの展開・小太刀(波立・横雲・受流)

 今週の集中豪雨を受けて今日も涼しく気持ちが軽くなる。七月中はこの様な感じで過ぎてくれればと思う。稽古はこの日から少しずつ小太刀を始める。半身と間合い・間、少しずつ学んで貰えればと思う。

 杖術:立体的な視野を持ちながら膝の緩みを進めていく。杖は立体的に扱いやすいので、様々な稽古をとおしてこの感覚をみがいて貰えればと思う。
 一人杖:この日の稽古は、新旧の動きをとおして杖の持ち方・半身の身遣いなどを深めていく稽古となった。杖の扱いがなぜそうなるのかを部分的に相対稽古をいれながら、理解を深めていく。相対したことで単独に戻っても雰囲気がでてきた。それぞれの成長を感じる。杖と膝の一致はとても重要なポイントなので、型の流れの中でしっかりと表現していく。動きの角が有ることも悪くはない。
 松風:一人杖の中で表現される部分を丁寧に解説して、身遣いを深めてもらう。半身の入替と杖捌きが一致して出来るようにより丁寧に練習していく。

 体術:体の入替から、相対で前進・後退で中心の捉えを稽古していく。慣れてくれば相手との間合い・呼吸・拍子など様々なことを学べるようになる。それぞれが段階と気づきに合わせて工夫して貰えたら幸い。
 腕返:受け手と交点を作ってからの流れで稽古を進める。この形では前進して崩していく形ではなく、半身の入替と中心の捉えで、その場で崩していく形を取っていく。崩してから受け手の反応をみて抑え込むやり方も練習してみる。
 圧点:各関節への押さえ・捩じり・逆を遣いながら受け手を崩していくやり方を積極的に取ることがある。それらを通して人体への観察力・構造を学べるので良い学び方の一つ。ただ慣れてくるとそこに拘り、視野が狭くなる可能性も孕んでいる。一時の習いとして捉え、圧点が無くとも崩す方向へと進んで貰えたらと思う。

 居合:月影での切付について少し解説。通常の付となにが違うのか、遣るほうからすると明確に違うのだが学ぶ・見る側からすると違いが見えない。まずは雰囲気から学んで貰えればと思う。積み重ねで自ずと感じられる様になるので、それを楽しみに気を楽に歩んで欲しい。
 切上:畳一畳を使って稽古を進める。当会の居合型の殆どはこの広さで稽古ができる。この空間をどの様にすれば自由に扱えるのかを工夫するのは中々面白い。

 剣術:斬落から稽古を進めていく。基礎は基本素振りで真直ぐに斬っていく。その際に受け手の中心をしっかりと捉えて斬っていく。慣れてきたら前の刀(木刀)を霞の様に捉えて消していく。道具の特性も掴んでいくことが大切になる。厚いモノから薄いモノへ、技量を上げていきたいと思う。
 受流:受けて流す形から、一歩踏み込んで半身(真半身)で流す練習へ。打太刀の注意点を忘れずに丁寧に打込んでいける様に各位工夫して貰いたい。
 切返:この日は、切返からの展開として基本の各動きを繋げて稽古していく。稽古を観ていくと手順化して、対応しようとする動きが観れて学びになる。間の対応を自分のモノにする良いきっかけになるかも知れないかと稽古をとおして思う。
 小太刀:今期の小太刀稽古を開始。まずは基本の波立から。小太刀での学びは、「半身」と「入る感覚」がまず覚えるべきものとなる。短いもので長いものに向かう方便の一端として楽しんで稽古して貰えればと思う。
 横雲(仮称):受けてからの太刀取へ繋がる動きの入門として。上位の人は、間で入ってくるのでそれなりの形になる。初心組もそれなりに動いてくれたので良い稽古になったかと思う