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納会に向けて

古武術稽古会柳心会2025年12月06日稽古録

 杖(自主):膝の緩み・構え・袈裟打ち(その場・進退)・松風・三方突・舞杖
 型:組杖録・伍本目
 体術:金剛指・膝の緩み・足の入替(落下段階)・前受身・後受身・構え・肩抜崩
 ・肘抜崩・鶚崩
 型:向詰
 剣術:構え・素振り(一本目・廻剣)・切返・切落詰
 型:基本組太刀六本目(初伝遣い)・上伝組太刀壱~参本目・連刀

 今年も師走の時期になり、納会へ向けての稽古となりました。それぞれの納めになる様に出来ればと思っていますが……。

 杖(自主):膝を緩めながらゆらゆらと動いて、下肢をゆっくりとあたためていく。途中から片手八の字・廻杖などを通して上半身も動ける様にしていく。
 袈裟打:その場での打ち込みから、進退での打ち込みへ。前進するときは膝の緩みをいかし、退くときは、小引きをいかしながらポイントを意識しながら打ち込んでいく。
 松風:袈裟払いが縦打ちになりやすいので、注意しながら身体も流れず撞木の作りと一致できる様に稽古していく。これが出来るかどうかが上達を見る一つのポイントかと思う。
 型稽古:組杖録・伍本目
 録本目:この日は逆引きで型を始める。巻落・弾き打ち・極めの三つと体捌きのバランスをみながら稽古していく。体捌きをする時は、前に出るのではなく基本組太刀二本目の様に打方の打込みを受け入れる様に体を捌く。極めは、捉えて詰める意味があるので杖先を生かす様にして下さい。
 伍本目:杖を扱う際に握らないことが、非常に重要であることを再確認できた。また、型の構成について見識を深めることもできた。会員諸氏それぞれが課題を乗り越えて、遣るべき動きを表現できるようになり一気に上達した。Iさんはこの型単体で見れば上位の動きが出来ていた。

 体術:金剛指からの緩みを脱力で表現してみる。緩みと脱力の違いがしっかりと身体で理解できてくれば体術・柔らの稽古は一気に進んでいきます。そうなるとより受けの重要性が増してくるので双方の稽古が高いレベルで成り立つ様に研鑽する流れが出てくる。互いに見て捉える感覚が有ればの話ではあるが……。
 足の入替:膝を脱力させ落下する流れをいかすやり方から、下肢を浮かす感覚を持ってのやり方などで稽古を進めてみる。慣れてくれば歩法にもいきてくるかと思う。良いきっかけになれば。
 肩抜・肘抜崩・鶚崩:当会の基本的な崩しの技術と基本概念が詰まっている。よくよく稽古をして深めて貰いたい。垂直と水平、大拍子と小拍子の違いなども解説。
 型稽古:向詰
 先の動きをより型の中で深めていく。当て身のやり方、抜き・詰めの流れを切らさず雑にならずまずは形から稽古する。肘先と股関節の一致など難しい部分はあるが、それぞれ形になったので良い稽古になった。

剣術:構えから基本素振り一本目へ。肘・胸・背の緩みを遣い静かに振り続ける。切先の意識を保ち立てる、臍下まで切り下ろし左肘を伸ばす。左肘の遣い方は非常に大切。一人でも多く習得して貰いたい。
 廻剣:切先の落しから、緩み指先から伸び楕円を描く様に回刀し、切納める。胸・背中の工夫が必要。各位の一番楽に触れる形を見つけて貰いたい。
 切落詰:切納める・詰めるニュアンスが上手く伝わらなかった様子。切割る感じが出せる様に各位に今後は伝えて行きたい。中心の捉えと間を踏まえてゆっくりと深めていきたい。
 型稽古:基本組太刀六本目・上伝壱~参本目
六本目:この日の稽古は、後先にフォーカスして稽古を進める。自分の心と向きあいながら、相手を観て適切に動く事が大切。先を取る事だけが技術ではない。
上伝:各位の段階に合わせて、稽古を進める。一本目は間と緩みが最初の課題になる。手順と動きを一致させていく。二本目はまずは捌く動きの理解から始めて、間の動きに繋げていく。基本は間詰の動きになるので、それを理解できたところから稽古は始まる。三本目は、立て詰める動き。二本目・三本目は間詰になる前の形と動きを理解できていないと身の無い動きになる。そういう意味でも積み重ねていない状態で形・動きを覚えても意味が無い。

 居合:腹抜突きからこの日は太刀で坐居合一本目を稽古していく。特に切先の落とし・股関節の緩み・間に合う(入る)ことにフォーカスして稽古していく。立ちで稽古をすると視野・視点が変わり気付きがある。腹抜突きにおける肘の扱いについても注意点を伝える。