古武術稽古会柳心会2026年01月31日稽古録
気が付けば新年からはや一ヶ月が過ぎようとしている。毎回の稽古で少しずつでも積みかねていければと思いながら稽古場へ。

自主稽古:この日は中伝表型(五箇之太刀)を久しぶりに遣り取りを中心にしっかり稽古。改めて遣り取りが分かり易く、初級から中級へ学びとして非常に良い内容だと毎回思う。遣り取りや理に関しては、師匠の思想が色濃く出ている。形がしっかりしているので、型は崩れず時々戻ると学びが深い。
一本目:抜刀をどの様に受け留めるか、どの様に抜き出すかなど工夫しがいがあるのでポイントを押さえた上で稽古して貰いたい。
二本目:寄太刀はまずは刀(木刀)の寄せ方から学んでほしいと思う。その後が立て方・受け入れ、流し方なのでその段階に合わせて深めて貰いたい。動きの形に囚われて先を取って動かないことが中級者以降の課題になる。
三本目:この型は待太刀の技術が実は非常に大切になる。寄太刀の課題は二本目とほぼ同じで逆の型となる。待太刀は受けから、どの様に抜きを成立させるかが大きな課題になる。緩んで受ければ打たれ・守れず型が崩壊する。呼吸と肘の緩みが大切になる。
四本目・五本目:表裏の関係性。打太刀との間合い・呼吸・拍子を踏まえて点・線・面で捉えて動きを作っていく。距離感を掴むことが初級者にまず求められ、中級者以降は拍子・間が課題となる。立てる技術も非常に大切。
体術:足の緩み・足の入替の工夫を伝える。この工夫は武術として磨くのであれば非常に大切な事だと思っている。地道に積み重ねて稽古することでしか身につけられないので、人を選ぶ稽古となる。得てしてこの手の稽古は、伝聞だけが伝わって流されてしまう。
体の入替:線と面を意識したやり方を伝える。この稽古だけでも視野が広ければ、様々な部分で役立つモノとなる。ただ漠然とおこなっていると時間の無駄となる。高めるもそのままでいるのも自分次第。
肘の緩み:両手を強く・固く・しっかりと押さえられた際の対処法を知りたいとのことだったので、基本の延長としてのやり方を伝える。皮膚操作の深み・間の捉え・力の流れ遣い方なので様々なやり方がある。大切なことは焦らずまずは時間を掛けて崩すことを念頭に稽古を積み重ねる意識・意図が大切となる。瞬間的な技術はそれなりの時間が必要になる。それを安易に求めることは時間の無駄なので遣らないことが無難。
正面入身:受けの練度が求められる。中心を捉えるやり方から段階的に始める。その上で真下への伝え方・崩し方を稽古する。部分としての技・型としての崩し方を同一視せずに身につけて貰いたいと思う。遊び的な崩し(技)はそのポイントを精錬し身につけるには良いが、得てして人はそこに囚われて広がりを失い視野が狭くなる。本来還元し広がりを持つ方向へゆく事が大切なのに。型が有ってこそだと思うが……。

剣術:先週に続いて廻剣をすこし細かく稽古する。遣るべき動きをそれぞれが誤魔化さずに向き合えるかが大切だと稽古中に思う。自分の立ち振る舞いが一歩先の向上へ繋がる礎になるのだと。
受け:切返の受け・その他の基本稽古での受けをする際に先を取って引下がって受ける形がある。意図しておこなっているのであれば良いが、無意識でおこなっているのであれば段階によっては修正が必要になる。受ける技術は、受け止めるところが始まりで、逃げる・退くことが始まりでは技術として身につけることは難しくなる。打つ側の常日頃からの立ち振る舞いが大切になる。
受け流し:受けから余計な動きを無くし、横に外さずに切先を落す、その為の肘の緩み。これを膝の伸ばしで代用する事は多々ある。このやり方だと上へ上がってしまうので、結果的にズレて流れが外れてしまう。
型稽古:三角切留・引疲
三角切留:初伝遣い(1)の動きを確認する。待太刀の切り付けを受け流す姿勢で完遂させることが動きのポイントとなる。(1)の動きがまずまずだったので、(2)の動きを解説し稽古に入る。(2)が出来ない場合は前の段階に戻れば良いので段階的な稽古が出来るかと思う。大きなポイントは、傾斜と半身の入替となる。その動きに慣れてきたら切先を扱えるように工夫していく。
引疲:①間合いを適切に取る②身体を低く使う③傾斜と道具の関係性④足履きと腕捌き⑤平正眼への変化⑥待太刀と付の位置関係などを大まかに話す。初伝遣いとしてはこれらを踏まえて、切先の高低差をなくすことに専心して貰いたい。次は身体の姿勢となる。
居合術:この日はそれぞれの課題に専念して貰う。目につく動きのポイントを伝えながら、自分の稽古も進める。最近は一進一退といった感じで少し彷徨い気味。迷いが良い流れになる様に丁寧さを失わずに抜いていく。
