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腕の遣い方

古武術稽古会柳心会2026年03月14日稽古録

自主稽古:剣術 崩・散
剣術:構え・基本素振り一本目(詳細)・袈裟打ち・袈裟打ち確認・切返(段階練習)
 型:華車刀・三角切留・引疲
体術:構え・正面打ち・小手崩(転換)・間取り各種・遊び稽古(先・後)

 この日の稽古は、古傳の伝書に良く掛かれている「肱のばし」について基礎から丁寧に段階を踏んで稽古をした。常日頃から伝えていても真意が伝わらない部分を分解・段階的にすることで理解が進んだ様子。大切なのはその働きを各種動き・型に落し込む各位の工夫。それが地力になり広がりとなる。

自主稽古:Iさんだけだったので、稽古の希望を聞いて数年ぶりに崩(くずし)・散(ちらし)をする。剣術における地力養成の一つなる稽古。早い時期から丁寧に段階的に工夫を凝らしていけば良い稽古だと改めて思う。
 崩:上半身に対しての打ちと受けを交互に手順通りに動き、中心への捉え・間合い・拍子・調子などを深めていく稽古。慣れてくるとマインドフルネス的に集中し没頭して最適な動きになり、かなりの速さでの攻防となる。この日は受ける位置・打ちの拍子・前後の動きではなくその場での体の入替にフォーカスした稽古する。ポイントは、明確な打ちと受けの形を作り互いの間合いを変化させないこと。その為の腕の伸ばしと明確な形の形成が大切になった。
 散:崩の動きを踏まえて、足切りと守りを加えた形となる。上下の打ち分け・拍子と調子の関係・捉えなど剣術の深い部分に触れる内容へ。剣を見て対応しようとすると間に合わず崩れてしまう。ただ中心を捉えて動くことに帰結していく。足切りの動きが少し曖昧だった。そこが反省点でもあるが、全体的には及第点の稽古になった。
 


 剣術:居合腰での正眼構えから稽古開始。足の幅・踵の上げ方・道具との関係性など内観で見ながら修正していく。
 素振り一本目:先の稽古を踏まえて、一本目の動きで余計な事をせずに如何に要点を守りながら腕・肘を遣うのかにフォーカスして打込んでいく。切先から動き立てて腕を最長に伸ばし股関節を緩めて斬り落としていく。上げる際は、切先から肘を緩めて立て、頭頂へ振り被る。この最小限の動きでさえ斬り落とした時の肘が要点を守っていないことが多々見受けられる。斬る動きは胸・股関節の緩みで作り出していく。拳の位置で相手に対して如何に間合いが変わるかも見せる。
 袈裟打ち:一本目の動きを踏まえて、拳の位置に留意しながら打込みを繰り返していく。正面を斬る一本目より如実に拳の位置で間合いが変わる。このことに何気なく気付かず間合い・打込むべき場所がズレてしまう。
 切返:間合いを取り①受けはその場②打ち手の拍子・距離に合わせて下がる、段階を置いて腕・肘を適切に使うための間合い・拍子を掴んで貰う。
 型:華車刀・三角切留・引疲
 型を通して如何におこなわれているのかを感じ・こなしてもらう。上手くやる必要は無く、この日稽古で学んだことを適切に其々しようとしてくれるだけで良い。
 華車刀:切返の学びを直接的に遣えるが、他の動作により待太刀との間合いが変化する。そこをクリアーできないと待太刀に打たれてしまうので、各位の工夫が必要になる。各位其々の段階で良くこなしてくれた。
 三角切留:初伝遣いとして、刀を一拍子・大調子で扱って貰えればよい。寄太刀は受け流し・上段打で如実に遣うことになる。まずは分解する意識で動いて貰えればと思う。
 引疲:この型の稽古では、腕・肱の扱いと共に足の使い方、間の動きに焦点を当てた形になった。本来受け流しが適切にこなせば、刀(木刀)に当たることはない。なぜ刀(木刀)に当てるのかその真意を理解することが大切になる。

 体術:正面打ちから腕・肘の遣い方・転身・間取りを織り込み稽古を進める。最後に先・後の遊び稽古でほぐす。この間取りは、打ち手と受け手の二者間での遣り取りとなるので第三者には見えない。なのでどんどん間違えて経験値を積み立てるのが近道となる。正解を求めることなかれ。
 転身:打ち手が適切に腕・肘を遣い打込めば適切に内側に入れる形となる。これが稽古の内容を図る一つの指標となる。この打ち込みが出来るだけで、稽古の質は一段階上がる。またこの稽古が素手の間合いをはかり・理解するための動きとなる。
 小手崩:転身の間で小手崩を受け手に掛ける。転身のエネルギーを適切に伝えて、肩・中心・下肢へと流し崩す。軸と転身・間の一致が大切。
 間取り:正面打ちを間取りして、下がり崩す。このくず方向は適切な傾斜を作ることが大切になります。稽古で解説した形を表現できるようにしていけば自ずと形になります。