柳心会では道具と体を一致させ、さらに体軸と合わせる事で道具に重さを乗せて扱う事を学び深めて行きます。これは私が師匠から教わり、柳心会でも変わらず磨いている技術の一つです。道具に技術としての威力を作り乗せるとも云えるかもしれません。
その技術を磨くために柳心会で一番稽古するのが、八相構えからの袈裟打ちです。八相(陰)に構え、真っ直ぐに打つ・斬るのではなく、相手のこめかみから首の当りの部位を斜め打ち・斬ります。
これは斜めにラインを取る事で、上部から下部へ、切先を活かしながら腕を延ばすという単純な動きで、無駄なく動く事ができわかり易いという事が上げられます。
この袈裟打ちを初心者から上位者まで、動きの一致、軸との一致、最短の動きへと段階と変えながら稽古を重ね重さを深化させて行きます。
まずは、道具と体の一致を念頭におきながら、道具の先端を活かし、両腕もしっかりと伸ばす。これを学び出来る様にして行きます。これは自分の間合いを知り、相手との関係性を学ぶ事に繋がって行きます。
次に下半身の作りで重さを出して行く事を知り、軸との重ねを知る事で動きを纏めて行きます。一致と重さが出て来た段階から同時に最短の動きへの稽古と理解を深めて行く事も。
腕を延ばし刃筋を意識する
腕を延ばす際に、肩・肘・手首などに力を入れ「力む」必要はありません。楽な動きでしっかり伸ばす事を学んで行かなければ行けません。腕の各関節には適度な遊びを持たせることが大切です。そして刀の切先を意識し活かす事を通して刃筋を学んでいきます。