杖:稽古前に柔らの持ち手についてアレコレと解説。基本は木刀と同じ持ち方になる様に、無理なく楽に扱える手の内が最善。これは木刀にかぎらず、杖や他の道具でも変わらず。構えの表現として何にフォーカスしておこなうかです。見え方が変化するので勘違いしやすい事柄ではある。見えることが何に根ざしていているかを観ることも大切。
組杖:1~7本目
それぞれ各自の段階で稽古。
四本目は柔術的な崩しの表現になるので、打方の動きがポイントになる。仕方は、打方の中心をしっかり捉えた上で肩に抜きが掛かる様に。
五本目はそれぞれ意識した動きになってきた。仕方の歩みは間取りの要素もあるので、勇気が大切をもって前に入ること。
六本目は最初の巻落をしっかり丁寧に掛けること。その流れを受けて打方は返し打つので、しっかりやればやるほど速く鋭くかえってきます。
七本目は、手順の解説と細かい動きの確認。道具の形状でやるべき動きが変化するので剣術と同じ意識を持ちながら、別のモノとして。
柔術:袖巻・手解肩返で動きの確認。手解肩返では①体捌きを使わずに②体捌きを崩しに重ねての二段階で練習。手技の崩しと体捌きとしての下半身を使うことによる技の変化と一致による手技より楽に崩せることがわかりなるほどと思う。相互に補完するところもあり、何を主題として捉えるかで良い稽古になる。
型:坐技呼吸法・柏手返
坐技呼吸法:基本は肱を90度の状態から両手首付近を持たせる。この際の腕の角度はとても大切な部分なので稽古者は気を付けたいところ。技の難度が変わるので。基礎であり肱の緩みを深める良い型なので丁寧さが大切。互いに練習あるのみ。
柏手返:小手返のところは、受けの軸を捉えた上で掛けること。受けが崩れるまで待つことが肝要。
剣術:打太刀をする上で基礎になる当会の打ち込みについて集中稽古を実施。ただ手順を覚えて、手順の要点を学んでも当会においては打太刀になりません。その基礎となる考え方と働きを学び自分のモノにしなければ意味がありません。
剣術の稽古は、相手に対して「打ち込む」ことから始まります。単純な打ち込みの動作から掘り下げて稽古。その感覚の初歩を掴んで実際の型稽古中で練習してみます。慣れてくれば意識しなくても当たり前になり何となく出来た感じになります。そこを越えて改めて試行錯誤できるかがモノになるかの分かれ目になります。頑張ってもらいたい。
難しく云ってもその本質は、向き合う相手に対して「その時適切な打ち込み」ができているかということです。それが出来ていれば問題はありません。
型稽古:中級剣術型四本
この日の稽古の主題は打太刀。互いに交代しながら練習。仕太刀の動きの良し悪しではなく、練習した打太刀が型をとおして出来るか否か。型稽古をすると仕太刀の良し悪しに目がいきます。本来は打太刀を観なければいけないと考えます。相手を活かすも殺すも打太刀次第です。型が崩れてもやるべき事柄を表現していれば「良い型稽古」です。私も含めてそれが出来れば十分です。その稽古の積み重ねが上達だと考えます。