古武術稽古会柳心会稽古録 2023年12月02日
12月に入り今年もあと一ヶ月。この一ヶ月の稽古は基本の確認と来年に向けて思案する期間。大まかな方向性のきっかけでもあれば良いかなともう。
居合:一文字抜きから鞘出・鞘送・鞘引落を丁寧に練習。縦抜・腹抜突・床返と基礎の動きを練習して、腹抜突・肱縦の練習へ。肱縦をする際に刀が廻らない様に注意しながら、基本の体捌きとしてゆっくり練っていく。
本腰:いつもは基本型として初心的なやり方で抜いているが、今日は本式で抜いてみる。刀のコントロールが拙い人は留めずにゆっくりとやることで難しさを体感してもらう。抜き放ちから刀の返しは同じラインで前を意識して斬るように。
坐居合四本目:右側に抜きつける際に肱が外に広がらず、足が軸線上から外れないようにする。窮屈を嫌がって足を差し出し横に逃げぬことが大切。悪い動きは癖になるので注意が必要。下手な稽古が上達へ繋がるので。
久しぶりに二尺五寸五分で抜いてみると非常に楽に抜けてしまった。抜き方自体は七寸と変わらないが重さの差が大きく身体に影響しているようだ。さてさて来年はどうしようかな。
柔術:前廻受身だいぶ頭部を入れ込めるようになってきた感じ。縦に柔らかく間なしで廻る根底として、頭部を入れ込む癖を付けることが大切。斬りの動きを使って肩抜落をゆっくりと練習。各位それぞれの段階で良い稽古になったので、その流れから入身崩へ。後受身の良い練習にもなったので、後に手を着かない工夫を伝えてみる。
入身崩:①受けの軸を捉え抑える②手首から肩抜きを掛ける③袈裟のラインで入ることで実を捉えて④真下へ崩し落す
特に真下へ崩す際の方向は非常に大切。崩す方向を示して各位が考えられるようにしてみる。真直ぐ入るのではないので注意が必要。
転換肩抜落:転換の部分は各位肱の緩みが効果的に遣えて良い感じ。受けの肱を縦にして崩すのが曖昧な感じ。受けの腰が崩せる位置まで誘導することが重要になるので、掛けることよりも様子・雰囲気を掴むように。相手を捉え続ける。
剣術:構え・素振りと数稽古でポイントを見直す。八相基本受けをする際に下半身を退いてしまい、引き込み易くなっているので気を付けて欲しい部分。前を意識して動くことが改善に繋がるので、怖くても前へ。受ける際の位置と立てる技術の相互関係を忘れないように。上位者には間詰も少し練習する。交点の繋がりと働きを忘れない。
基本組太刀(初伝遣い)
二本目:左横に刀を立てながら右側に捌き受け、取り上げて打落す。この動きを身に着けることが第一の目的。捌き優位な位置に体を逃がす。
四本目:後傾はせずに軸をまずしっかり立てる。打太刀の刀に対して逃げずにしっかりと切落を掛ける。腰切は明確に行うように。
六本目:この型は、三本目の動きがどの程度出来るかが大切になる。雑にやると上達は無いので要点を忘れずに。
三角切留(初伝遣い):刀を柔らく扱うことの良さと半身をしっかりと作り取ることの意味が少しは伝わった様子。この段階では動きを分解して丁寧に動くことが上達の近道になります。速さよりも正確に動く気持ちを持つ。