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Blog 稽古録

徒然稽古録~52~ 稽古納め

 古武術稽古会柳心会 2023年12月23日

 今日は2023年(令和五年)の稽古納め。会員諸氏・有形無形に支え下さった方々に感謝を。来年も変わらず、そして新たな一歩を踏み出せればと思っています。

 杖:膝の緩みを基準とした、正面突き・袈裟打ちを成り立たせる身体遣いを少し細かく解説。日頃何気なく伝えていることの真意を言語化してみた。稽古時に注意するべきポイントが掴めた様でなにより。本来は稽古をとおして各位がそれぞれの段階で得て貰えれば良いものだが時には。
 組杖:一本目~三本目
各型の要点と杖という道具の要点を交えながら進めてみる。
一本目:最後の袈裟打ちで決める際の仕方がいる位置についてフォーカスしてみる。極めることに意識が働き動いてしまうとこの辺りが雑になり易いので、毎回の稽古で確認することは大切。
二本目:縦回転から先で捉えて詰める動きが出来るかどうかは、この型の隠れたポイントなので各位の持ち様が出やすい。

 柔:先週に続いて足芯呼吸法(上下・開閉)に気を配る。来年は基礎的な呼吸法も稽古にしっかりと組み込んでも良いかもしれない。立ちで、肱の緩みを活かした上げ・下げで柔らかく受けを解いてみる。下げをする際の手首だけが動かないように。
 型:手解肩返
受けの裏を取って肩口から抜きを掛けながら足元へ崩していく。軸・中心の捉え・崩す方向・転身など大切な部分は多いが今日は柔らかさにフォーカスして。受け手に違和感を与えないことは全ての柔術で大切なこと。

 剣術:構えの作り・基本素振り各種のポイントを振り返りながら各自練習。切返では一年間の上達を感じながら、先への課題を伝えながら。中心立では、上下の動きと二之太刀を加えた動きで詰める学びへ。
型:基本組太刀・六之太刀(共に初伝遣い)・連刀
 基本組太刀:初伝遣いのポイントを確認してから数稽古へ。二本目・五本目での待ちも大分しみ込んでくれたので良かった。この待つ動きは見極めになるので。打太刀では四本目の刀捌きは来年の一つのポイントかと思う。
 六之太刀:二本目・三本目の寄太刀は各位の段階としてはまずまずの形。四本目の太刀躱、打太刀も良い感じになってきた。六本目の受け流しの動きは課題としてしっかりと稽古していこうと思う。
 最後に一本目をしっかりと速度と重さを出した形で数回行い祓いへ。

 演武:各位それぞれ居合型を数本演武。
 居合の型を現すのではなく、抜く形から何を見せ感じるかそこを表現できるか、それぞれが一年間の上達を踏まえてみせてくれたので良い演武だったと思う。私は振り返ると課題が先に目がつくが、良い動きがあり今の形として出せたかと。