古武術稽古会柳心会2024年04月13日稽古録
杖:膝の緩み・松風・巴といつもの流れで身体を温めて、型稽古へ。杖の自主稽古に参加してくれている会員諸氏の基礎力も大分上がってきた感じ。今年の春から次の稽古へ入れる雰囲気が出てきたので良い流れが出来つつある。
型:組杖一~三本目
一本目:打方の突きに対して交わる点をつくることが大切。打方の間に対応ができても交点が的確に作り出すことができないと安全に体を捌き打落す流れが出てこない。また捌く際に杖よりも先に体を動かさないことが一つのポイント。
二本目:仕方の最初の所作は、打方が打つ袈裟打ちを受ける形となるがこの受けは抑える形に。そして打ち返しは膝の緩みから返せるように。最後の縦回転時の杖先が打方の下腹部を捉えていない振りを良く見るのでコントロール出来るように。
三本目:打方への打ち上げ時に体が先に動きやすいので、杖先から届くように杖を扱う。あとは誘いと膝の一致が大切。
巻落:部分稽古では、緩みから受けの中心へ螺旋の動きを意識して比較的大きな形で掛けるよう意識する。型稽古ではその動きを縮小し集中して出来るように心掛けて貰いたい。
柔:軸と呼吸法から稽古を始める。呼吸法を遣い軸を意識することで身体を纏める。稽古場で呼吸法をすると場が落ち着くので、身体と場の共鳴が見て取れてなかなか良い学びとなる。
前廻受身:頭部を入れ込む前に廻ろうとすると体が横に流れやすくなる。焦らずに身体を繋げて指先→肘→肩→頭部→中心と流れて入れ込むように。その上で臍が縦に回るように。
前受身:日頃固い場所で稽古をしているからこそ肱が緩み柔らかく身体を扱う。受身は身体の一致と心身の緩みの基礎作り。緩む形は腕立て伏せをする際の肘の動きが参考になります。
小手返①:突き躱しからの柔らかく小手返。捌く時の手と腕の形は構えの延長の動きとなるので忘れずに。この稽古では腕は廻さずに立てることが第一。
小手返②:肩抜きから掛ける形で。各位それぞれ掛け方を工夫しながら。肩こりに効くやり方は好評の様子。
坐技呼吸法(間取両手崩):当会で学ぶ柔の崩しを端的に現している。条件を設定し余計な動きを消しながら柔らかく最短で。最初の一歩は手首を使わぬように。
剣術:袈裟打ちの見直しから。袈裟を打つ際に手首を遣わぬように体でラインを作り、受け手に打ち込む。この動きは絶えず見直し各位それぞれが練度を上げていくことが大切。教導はできてもモノにするのは各位それぞれの意図が大切になる。
受け:基本の切返を行ってから刀(木刀)を立てて受ける稽古へ。構えを崩さず打ち手の中心を捉え続ける。この意識と感性は当会のどの場でも普遍的に内在している働きとなるので一稽古として捉えないこと。
基本組太刀一~三本目
二本目:打太刀への誘いは構えをしっかり作り打たせる。その誘いから体を捌き受ける形へ。この動きが次の段階へのカギとなる。条件反射で太刀を落そうとしない様に。
三本目:この型は後の先を端的に現した形となる。一本目・二本目の動きの要素をいかして型を成立させるように。
古傳型:前半部だけを練習。車之構を取り素直に頭上に上げてまっすぐ斬り落とす。素直に成り立たせている動きをみて古傳型の構成力に目を見張ってしまう。難しく考えず素直に柔らかく太刀を遣えば良いという見本が見えたことは各位の良い指標となる。