古武術稽古会柳心会2024年04月20日稽古録
杖:膝の緩みの解説から。下肢の関節部を緩めるように意識しながら、足裏が滑り杖の両端を遣いながら自由に動く。軸と緩みを維持しながら固まらず決めずに。構えの取り方・突き・袈裟打ちの要点を全員で稽古する。長く学んでいても基礎の根幹となる部分は疎かになりやすいので常時見直しを。
型稽古:組杖一本目
動きに熟れた上位者には、少し上の稽古。中心を捉えて突くとは、交点を作り出すとは、予備動作しないとは、気構えとはなどの一端を感じて貰えれば良いかと思う。 見ると捌く際に退いてしまう動きが見受けられた。相手を捉える動きに外見上ひいているように見えても退く動きはない。体感で掴んで貰いたい。
柔:金剛指の稽古から、脱力と緩みの違いを体感してもらう。ヨガなどを真摯に取り組むグループの中には脱力を身体の奥底まで掛けることも有るというが、そこまでは求めないので緩みの段階を体感できればと思う。当会としては崩れることを厭わない身体であれば良い。
居合:一文字抜から。地道に取り組むことで三つの動きもゆっくりと浸透してきた感じに。自分も稽古を通して毎回見直すことで、抜くことの理解が深まり癖もみえてきた。以前先輩から「居合は身体操作を磨くもの」と喝破されその慧眼と割り切りに、改めて思いいたる。
今日の稽古から、居合の基礎構築の一環として、「向」と「半身」という稽古を始める。稽古に慣れている各位には慣れた動きではあるが要点をしぼり磨くことが主題。反応と動きを見ながらブラッシュアップしていければと思う。
型稽古:坐居合十本目
ポイントは、①膝下より刀の切先は抜き出す②前膝の緩みから頭を垂れる③抜きつけ。二之切は片手でおこなう。④二之太刀は難しいので無理はしない
流れで坐居合十二本目の二之太刀についても少し解説する。切先をよせるのではなく、体がよるように意識も身体も使う。外見上は同じようでも見れば判るほどの違いがでるので各自の工夫に期待。
剣術:袈裟打ちの打方講座を久しぶりにする。特に両肘を緩めながら伸ばし、手首を使わぬ打ちを身に着けるためにとても大切なことなので忘れずに身体に浸透させて貰いたい。これが出来なければ、身体の矩に繋がらないので。
切返各種:剣道経験者に切返のやり方を聴いてみて、はるか昔に学んだことを思い出した。(道具の違い・開発による工夫と変化・功罪について一時思いを馳せてしまった)
腕を引かずに体の変化で打つ練習もおこなう。間詰につながる動きなので、少しずつなれて出来るように。
型:基本組太刀三本目・足切(部分)・腰切(返し)
基本組太刀三本目:袈裟打ち・袈裟切落の徹底稽古。今年からこの辺りの動きは、曖昧にせずに明確に出来るようにしていく。動きは互いに大きくしっかりと。
足切:基礎的な動きにフォーカスして。受けのやり方も。体捌きと刀の動きが一致して楽に動けるように。
腰切(返し):返しにフォーカスして稽古。受けた刀(木刀)を固めずに力まないことが大切。腰切は置いている段階なので焦らずに縦に返せるように、それができてはじめて切りへの対応へ入っていきます。