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Blog 稽古録

2025年(令和七年) 稽古始め

古武術稽古会柳心会2025年01月11日稽古録 

 2025年、明けましておめでとうございます。年が明けていくばかりか過ぎ、例年に比べて少し遅い稽古始となりましたが無事に迎えることが出来たことに感謝を。昨年暮れから、毎年の流行り病が広がり始め、私も少し影響を受け年末年始を過ごしていたので無事に迎えられるか心配を。本年はより型稽古を丁寧に深めて会員諸氏と楽しむことが出来ればと考えています。出来ないことは丁寧に得たものはより深みが増すモノになるよう場を進められればとも。

 杖:前後での袈裟打ちから稽古開始。両腕の伸ばし・杖先の意識・道具と身体の一致など基礎となる動きを丁寧に確認しながら身体を徐々に稽古モードへ。袈裟打ちの形から基本受けの形を解説する。日頃やらない確認動作だったので少し面食らっている雰囲気も感じながら、肘の位置を修正しながら形を取る。この肘の位置がなかなか見えてこない雰囲気を長年感じているがこの辺りも今年は修正できると良いかな。

 組杖:型の手順はそれぞれの段階として深みが増してきたので、今後は道具との関係性・間合・動く際の拍子・中心への捉えなどの各要素を深めていけると良いかと思う。特に打方への寄り方を各自工夫が必要になります。手順から遣り取りへの転換の第一歩は、寄る際の心持ちからとなります。細かい技術が上手くなってもこの心持ちの洞察が浅いと先へ進めなくなります。これは自身の身体をブレなく強固にする技術の話ではなく、向き合う人との関係性です。
 誘い:型の動きとして、打方に対して誘いをかける際に安全圏で見せたくなりますがリスクの無い動きにはのってこないので。また誘われる側も寄られるという事はリスクが有るという事を忘れずにいること。
 極め:指導の反省点でもある型の終わりの極めを修正中。ポイントは先で中心を捉え、適切な距離を取ることが大切。刃が身の側にあるからと云って相手が動かないと決めつけない思考が大切。甘えを捨てるために打方の中心を絶えず捉え続ける訓練を繰り返す。

 体術:中心の攻防から交点を使った体術へ。稽古を進めながら、中心の攻防で培う動きのポイントを再確認する。当時はこの様な視点が得られていなかったので少しは成長している様だ。考えていたよりも深い理合が隠されていた様で面白い。
 腕返(表):半身の入替で受けの腕を適切に返して崩していく。基本は受け手を下がらせない様に適切な働きで自分の身体を使っていく。その上で肩を抜き落としていく。真下への表現もそれぞれ上手くなってきたので何より。
 腕返(裏):上体を傾斜させずに受け入れていく。その為に縦の動きを表現できるように適切に身体を動かしていく。受けの裏を取っていく。

 居合:昨年暮れから紹介している新しい型を教導していくが、想定と違う雰囲気が見て取れる。型の動きでしてはいけない動きが増長されてしまう可能性が高い。これは自分の見識の甘さが出てしまった。申し訳がない稽古になってしまった。より段階を踏んでいける形に要修正。反省しきり……。

 剣術:基本組太刀の礼法から稽古開始。礼法は形よりも先ずは前にいる相手を観ることから始めて貰いたい。礼法の手順・形よりも先ずは、まなざしを向ける。その働きが自ずと形に出て向かい、場に影響を与えていきます。その稽古を重ねていくことで理がみえてくると思っています。どちらも大切にすることが礼法の始まりかと考える。
 切返:堅苦しい稽古から伸び伸びと動いて切り替えていく。今年はこれらの動きにより重さと速さが表現できるようになればと思う。特に体の切り替えと撞木の遣いの一致をそれぞれの段階で表現できるように。まずは重さから。