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Blog 稽古録

やり取りの必然

2021年6月26日 稽古録

ここ最近、土曜日の朝はテンション高めで目覚めが良く無駄に朝からアレコレとしてしまいがちで、稽古前に軽く息切れ気味に(稽古前に体力維持のトレーニングをしているからの可能性もありますが…)

今日の杖稽古は、縦の動きの確認と杖に依る袈裟打ちでした。柳心会で行う袈裟打ちは、二種類あり1)向身から半身への入換で袈裟打をする 2)半身の入換と杖廻を合わせて袈裟を打つです。1)は日頃行っているので参加者それぞれ無難に2)は杖の廻し捌きが怪しくなり、それぞれが段階の動きになり指導を行っていて成程と。

杖廻しの袈裟打ちを行う上で大切にしたいのが、1)杖を握らない2)杖の動きに体の入換を合わせる3)杖のムーブメントを楽に自然に行う、と云ったところです。当会で大切にしている道具の扱いとして、「道具が主で、體は従」という事です。この部分が判って来ると體の動きが変わってきます。

通常稽古の基礎体術は礼法から。柳心会の礼法の一連の動きを確認してから、相対で練習。単独で出来ても相手を置いて、対して動くと自分が思う以上に動きが崩れます。その崩れを受け入れながら、固めず柔らかに出来るかが大切です。

礼法の流れで、間取初歩を久しぶりに。打方が取方の間を取り突き込むのを体の入換(左半身から右半身へ)で捌き崩し抑える、単純な約束稽古。ポイントは、突き込みから逃げずに当てさせる気持ちで、体を入換え、打方の腕を抜き崩し、肩を抜き抑える事です。あとは自分の中心に手を立てる事かと。相手を抜こうとして、引っ張ってしまいがちなので、そこに気を付ける事です。
正面打ちの詰め崩しと受けの扱いを説明。詰崩す際に引崩しになっていたのでその際の展開も。某流儀の固め形を借りて解説(初めてした割には、形になったな💦)

剣術稽古:中心立の練習で、打ちは体を入れて交点に圧を掛けるやり方で行ってみる。このやり方でやると取方の悪い動きと受方の交点からの中心感覚への繋がりが明確になり、初心の学びとしては良いかもしれない。ただこれに頼ってしまうと霊活(敏捷な様)な動きの養成にならないのであくまで切っ掛け、初心的だから注意が必要。段階的な稽古法としては良い感じ。
型稽古は、基本組太刀二本目と右旋左転
基本組太刀二本目:初伝使いのやり方が固まったので当分はこの形で。体を捌いて八相受け、体で打ち落して、刀と体捌の一致。特に体で刀を打ち落とす時に手打ち、腕打ちにならない様に。楽な動きは悪い癖になります。
右旋左転:受け止めて、受け止めて、体捌で受流を行って、待太刀の後ろを取る。待太刀は体捌を伴う打ちの必然性を体感できるかがポイントかと。剣術に於けるやり取りを感じる為には「必然」が有るかという部分が大切になります。その必然性を知り識る事を日々の稽古で重ねる事が出来ればとおもっています。

居合:縦抜の練習から刃に手を添えて斬る動作へ。この流れで坐居合の大切な体捌と刀捌きの稽古へ。刀を振らない事を知って貰えればまずまず。坐居合一本目の座る部分の足捌きの説明から、鶴一足・腹抜突の突き込みの足捌・所作を各自練習。あまり分解しながらの練習、説明はしないので各自の参考になればと思う。
説明を受けてもそれだけでは自分のモノには成らないので、それを下地として自分の身体に落とし込む作業を忘れない様に。居合は特に盗み・掴む事が要求される難しさが有るので焦らず自身を育てる感覚が、今は必要かと思う今日この頃。