東京も梅雨入り。蒸し暑い日々の始まりで汗をかきやすくなってきたので、稽古場の室温も気を付けながらの稽古へ。まだマスク率が高い稽古場なので体調に気を付けて楽しくできれば。
杖:横払の動きを少し解説しながら、体で拂う感じを掴んでもらう。その流れで、道具を扱う上での短長実演の違いについて実演を交えて初めて説明。これらは言葉よりも個々で掴んで自分のものにしてもらいたいところ。概念ではく技術として遣える様に。
型稽古:組杖一・二本目
一本目:突きをかわす際に仕方は杖を無意味に下げない様に注意が必要。特に身体を捌く際に道具への意識が切れて下げたり、退いてしまいがちに。型の動きに慣れている人は特に気を付けるポイント。
二本目:仕方の受けをからの切返の打ち込みに必要な技術は、中心の捉えと前方への崩れ。この崩れは、身体の緩みからうまれる動きなので柔らかく、打方の動きから型の流れを理解すること。
柔術:中心の攻防から、マニアックな中心感覚養成法を久しぶりにやってみる。大切なことは緩み柔らかく動くこと。他者に対して丁寧に接することが根底に持ちながら、自己を主張して与えるのではなく、最小の働きを互いにおこないながら感じることで感覚を養成していく。特にこれらの稽古で培った感覚は受けをする際の流れを感じる良いきっかけになる。経験上この手の稽古は、力が弱い女性のほうが男性よりその意図と感覚が掴みやすいように観える。
型稽古:側面入身崩・小手取崩と投げ
側面入身:稽古で養った中心の捉えを動きの中で。ポイントは前足を受けの腰より後方へしっかり入れる・中心を捉え続ける。別法として三角の入りでも練習。
小手取投:肱の緩みで腕を上げて、受けを吊るして転換して前方へ投げる。一見すると素人受けする技だが、この手の動きをする時は達人になってはいけない。個々の動きを丁寧にし受けをよく観察してかけることが肝要。柔術は特に受け次第だということを忘れずに。
居合:縦抜の練習から、肱の緩みと浮きにフォーカスして稽古。軸の誘導で浮きを掛けて、鞘引き・抜き・切りを一致させて抜いていく。居合は形を覚えたら課題と向きあいながら稽古を重ねてあとは好み次第。
型稽古:坐居合一・七本目・表型
坐居合一本目:抜き付から、沈む際の切先はズレない様にしっかりと意識をかける。緩みからの廻剣時の刀の位置は、頭頂に来るように。顔の手前で振らない様に注意が必要。
集団居合:感覚を信じて抜き放つ意識が大切。合わせるために合わせない、この感覚はとても大切。師匠から教わった大切なことの一つ。
剣術:今日の稽古では、少し切返を工夫してみる。鋭く速く打つのではなく一調子で淀みなく柔らく連綿とした形で。受け手が動きを予想して動いているかどうか如実に判るので良い観る稽古になった。中心を空けず閉じたままで動けるように。二度目はよりその動きを明確にしながら。
型稽古:基本組太刀五・六本目
六本目:打太刀の二度目の打ち込みに素早く反応しないこと。動きを良く読み打たせて勝つを大切にしてもらいたい。
五本目:なぜこの形で稽古をおこなっているか、しっかりと解説。五本目は非常に難しく面白い型。特に打太刀の意識と動きが明確に出る型なので、実力の試金石となる。縦の動きが身についているか、しようとしているか。後の先を意識できているか。まずは丁寧に動く意志から。
2023年6月11日 稽古録
基本組太刀6本徹底。初心組だけだったので要点と手順に絞りしっかりと稽古。通常の稽古では曖昧(省いている)にしている礼法も練習。礼法の稽古には場が必要だと改めて感じたので機会が持てるように動いてみようと気持ちを新たに。
基本組太刀4本目の折敷いてからの立てる動きと体の入替を久しぶりにしっかり部分稽古して良い運動に。初心の段階では相手を取る意識よりもしっかり守る意識と動きが大切。この部分をおろそかにすると後々修正に時間がかかるので、始めが大切。
杖の稽古時に舞杖を少し披露する。歳には勝てないが、無難な形でできたかと思う。興味がある感じなので少しずつ稽古に取り入れても良いかと思う。舞も武術も向き合うということでは根底で繋がり重なる部分も多いので。
柔術を支える根底の動きと概念を稽古してみる。型のポイントはそれぞれ違うがそれを支える基盤は同じ。その部分を理解・掴んで稽古をおこなっているかどうかで進歩が格段にかわるので良い機会になったかと思う。