古武術稽古会柳心会稽古録2024年05月04日
世の中はG.W.の後半戦で真夏日、快晴。古武道・古武術をやりに来てくれる会員に感謝。稽古は基礎と基本を少し掘り下げる感じで。基礎と型稽古のバランスをどうするかは長らくの課題ではあるがさてさて。ともあれ楽しくできることが第一、それを忘れずに。
杖:膝の緩みと両端の意識から。舞杖の基礎から、松風・巴の練習へ。道具を振る際に身体は緩めても捩じらないことが大切。目に見える動きを安易におこなうと乖離しやすいので、何処を動かし動かさないかを見取る気持ちを忘れずに。縦の動きをする際に良く話すのが、「道具が主人で身体は従人」であること。我を通さずに一歩退くと良い結果に繋がります。
型稽古:組杖1-4本目
3本目:仕方は間合いに入る手前で膝の緩み・道具を一致させて間合いに入り誘いをかける。打方はその誘いの拍子に合わせて打ち掛かる。仕方は杖を縦に立て下から打方の下腹部に対し付け入る。打方は仕方の付け入る動きに対し伸びやかな受けを取る。
仕方は踏み込み過ぎず、付け入り過ぎず程よい間合いを得られるように調整する。
4本目:打方の杖を巻き返す動きの際に押さず・引かずの動きを心が得ることが一つのポイント。打方の打ちに対して感性を働かせて対応する。一辺倒な動きにはならない。
柔:前受身における下肢の使い方について軽く解説してみる。脚を後方向に伸ばすのではなく腕の受け・踵の上げと連動し一致させていくことがポイント。脚の動きに惑わされずに前の動きを良く捉えて。体の入替は①飛ばない②軸足を作らないの二つの厳禁事項がある。その上で膝を緩め・軸を立て、入れ替える。初心の段階では落下する動きを使うことが上達へつながり、各位の段階で上手く工夫を。
肩抜崩:手解きからの展開として腕返しへ。返す際に受け手の肩より肘が落ちてしまうと崩せずに留まってしまう。肘→肩→中心→下肢へつなげるのが本意であり柔の基礎概念。流れと崩しが一致するように。肘を木刀にみたてて切先(肘先)を使う流れで受け手を崩す練習も。
居合:礼法の確認を兼ねてより丁寧におこう。一文字腰抜きをする際の三つのポイントを意識して練習。居合を稽古する上で大切なポイントは自己認識と実際の動きの乖離がどの程度あるか?その差をどの程度修正できるか、その力がどのくらい有るか。
向:坐居合一本目の基礎稽古。付ける・立てる・斬る・納めるを分離して各動作を稽古していく。特に立てる動きはこの稽古で掴んで貰いたい。
坐居合一本目:右側への捌きと切るべき部位の捉え方を見る。各位の動きから課題が見えてきたので良い稽古になったかと思う。
剣術:素振り一本目で肘の緩みを練習。速く・数を振るよりも緩みを優先して身体と対話するように。
袈裟打ち・受け:何をどのように確認・練習するのか?その一端を説明する。受ける動きは、まずは木刀を前へ出すように慣れてきたら抑えるように。打ちの基礎は刃の方向と手首を使わないこと、先端を意識する。
切返:上位者には、下位者の見本になるように打って貰う。打ち掛かる時に体と木刀の一致についても練習。速さや威力よりも一致を大切にして。
型入:型稽古は限定された動きのコミュニケーションなので、遣り取りが大切になる。その導入となる稽古なので実はかなり大切だったりする。大切なことは間違いを恐れずに、動くこと。