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Blog 稽古録

基礎の延長

2021年12月18日 稽古録

 杖:膝の緩みから軽く廻杖をしてから型稽古へ。来年は会員全員、型を覚えて丁寧に深めていきたいところ。この日の稽古で顕著だったのは、基礎としての両腕を延ばして道具を扱う事の大切さ。道具を体で扱う事の意識は様々あるが、体としては「両腕を延ばす」を第一と考える。これが出来なければ、間も間合いもあやふやで曖昧なものになってしまうので。

愛宕:交点を活かして、空間を作る事・浅間:膝の緩みから切返して打つ様に

赤城:間合いを把握して動く事・大山:縦に杖は扱い打方の動きを捉える事

 剣術:構え・廻剣・上段付・袈裟打ちの確認、切返を行って予定どおり二刀剣術の型稽古へ。
当会の二刀剣術を整理したら、十二本で別伝が三・四種類あったので出来る所まで。

一本目「向満時」:中太刀・小太刀の交点を活かし流して取る

二本目「左横満時」:打太刀の右袈裟打を左横満時で受けて、流して取る

三本目「右横満時」:打太刀の左袈裟を右横満時で受けて、流して取る

四本目「中墨」:打太刀の上段打ちを満時で受けて、中心を取る

五本目「拂華」:打太刀の上段打ちを満時で受けて拂捌く

六本目「落華」:上段打ちを開き捌き、抑えて小手切

七本目「相捲」:上段からの打ちを捲り捌き、裏を取る

九本目「鷹乃羽」:鷹乃羽の構えから打ち受け、打太刀の脇に付ける

※別伝を幾つかこなして時間に。別伝は当分やらず基本ができる様にしよう。

二刀を学ぶには、先に稽古する小太刀で学ぶ事が基礎になるので各種の理解が足りないと苦労する。稽古は段階的に行うのでやる事はできるが学ぶ事は難しい。古伝が遠回りに見えて実は最短の上達構造になっている一端を感じる。

居合:腹抜きから基本を行って、坐居合五本目を集中稽古。ポイントは後ろに振り向かず、身体を浮かして軸で体の入換を行う事。基本は後ろに向き直ってから抜く様にする。

その後は、各自型稽古。来年は少しずつ対人感覚が育つような稽古が出来ればと思う。速く間に合い斬る居合よりまずは丁寧に一致する居合が出来ればと思う。動くと思う身体が動かない事を知るのが居合の事始め。