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徒然稽古録~36~ 重さと切りと

古武術稽古会柳心会 2023年9月02日稽古録

 八月も終わり、九月最初の稽古。そろそろ小太刀・二刀剣術の稽古を始めようかと焼ける日差しの中で思案。あと半月もすれば暑さも落ち着くかなとも思いながら。

 杖:当会杖術の基本であるシゴキの遣いについて。なれている人でも状況によっては握ってしまうのでどの段階でも見直しが必要な大切な技術。上打・切先返でしっかりと練習。

 型:組杖1-3本目 仕方の動きを解説しながら、単独・相対と稽古。
 打方の速さ(早さ)を無視して動く(仕方)のは、型の流れを壊し学びを浅くすることなので気をつけないといけない。打方の動き(拍子・調子)を見極めながら仕方は独善的な動きにならない様に身体を扱うことが大切。必然的に打方も同じように気を付けるべきことでもある。相対者の練度やその時の主題により変わるが、型稽古をする上で基礎として学び知っておくことでもある。

 柔術:金剛指を柔らかくおこない学ぶべき本意を少し解説。入れることを学ぶということは抜くことを知り深めることに繋がり、意識をとおすこととなる。末端への遣いの基礎。後受身の稽古では、手刀躱しも久しぶりに。迫ってくる手刀に意識を向けて留まると動きが間に合わず打たれるので、動く間で緩み反応して、結果的にかわして受身をとる。

 肩抜落:肩への詰め・抜き・落しの基礎的な方法とやり方が学べる良い動き。ただ重要なことはこの基礎を学び・理解したらここから視野を広げることができるかどうか。応用ではなく視野の問題が実は根深いのではないかと。

 小手返:後から考えると「鎌手崩」と云ったほうが良かったのではと反省!!客観的にみると小手返とは見えない動きだったかと……。突き躱しから手首を返し抜きを掛けて、後方へ返して崩す。古典的な鎌手掛けのやり方の一つ。手首の返しに一つポイントがある。

 突き崩し:動きの流れを汲み取り、真下へ崩し掛けることの基礎的な方法を柔らかく。柔術は観察と汲み取りが大切。様々技を稽古することでそれを磨くとも云えます。本質的な護身へと繋がることでもあるかと思う。

 居合:一文字腰抜きをしっかりとおこなってから、坐居合七本目を題材に軸・浮身・鞘引・斬りの一致について稽古する。
 鞘引を優先しすぎると意識がそこにとらわれてしまい他の部分が、おろそかになりやすいので是正のためのきっかけになればと思う。結果として柔らかく鞘引きが起きて剣が走り、剣体の一致が目標。
 斬りの際の、膝・股関節の緩みと軸の立て方についても少し解説。これはそれぞれの身体的な柔らかさが関係するので、個々人で課題がかわるので其の辺りも。

 最後に剣先の走りと風音(樋音)と刃筋について。一番大切なことは刃筋をとおす切りができることであり。刀は刃があり研ぎがほどかされていれば切れるという事をしっかり理解しているかどうか。音は重要視しないことが大切。音があろうがモノを切る際に刃筋が狂えば切ることはできない。逆に刃筋が正しくとおれば、柔らかく静かに音が無く切れるのが刀(日本刀)であるということ。

 ※居合稽古において切りを置きにいく行為があるが、この辺りの修正はそれぞれの意識・無意識化のイメージがあるので簡単なことではない。ただ抜く本人が、どの様な抜き・切り(斬り)をしたいのかを意志できるかどうか。主観と客観的な事実の違いを整合出来るかが修正のカギとも云える。

 剣術:居合稽古の流れで、剣術での押切がどの様な形で使われているか切返・中心立・受流の打太刀などを題材に稽古。
 切返では威力という形で体感されるが、引切でも表現できるのでその違いも伝える。根本は受け手への中心の捉えが土台となる。この辺りは自ずと習得・理解していくのが筋なので解説するべきことではないが稀事として良かったかと思う。