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徒然稽古録~37~

古武術稽古会柳心会 2023年09月09日稽古録

 台風一過で快晴になるかと思っていたら、霧雨。少し残念な感じで傘を挿して、そろそろ小太刀を遣ろうかと。小太刀に慣れれば、間合・守り・勝口など自得しやすくなるので良い学びになるかと思う。

 杖:膝の緩みから三方突へ。杖の扱いとして軸線・杖先の遣い方を稽古。この動きは杖に限らず刀・棒・薙刀などにも共通する理なので覚えて習得してもらいたい。袈裟打・受けをする際に置きにいかないこと。正確に打つことと打つべき場所に合わせることは同じではないので、気を付けたいところ。
 組杖四本目:抑えからの崩しを部分稽古。この型は柔術的に打方の肩を抜き崩し極める形となる。ただ大抵の人が崩すことに注釈してしまい打方への中心の捉え、抜くべき方向の学びなど前段階で掴むべきことをおざなりにしがちで結果を求め過ぎてしまう。暫くは前段階の部分を中心に稽古を重ねようかと思う。また打方の受けの問題も多大に有るので根が深い問題もある。

型稽古:組杖一~四本目
 各位初歩的な動きはだいぶ良くなってきたので、それぞれ段階的な稽古・学びが必要になってきたかと思う。打方の動きも中級・上級の感じで稽古ができる様に工夫が必要かと思う。打ちの学びは忍耐と自得が必要になるがどうだろうか。

 柔術:膝の緩みから、歩法へ繋げて膝を順次緩めて膝立ちへ。膝の緩みを実際の動きでどの様に遣うのかを少し練習。緩んでいる前提でコントールしていくことが大切。流れで前廻受身のミニ講習会。前廻受身の基礎は腰を向身の状態で、頭部を足の間に入れて丸く転がる。お尻を上げて前転するともいえる。前・後受身と違い前廻受身は投げ技などの受けをしないと感覚に要領が判らない部分があるが、頭部を守る意識と動きの流れを感じることが大切。その場で縦に廻ることが目的(宴会芸・身体操作)ではないので。

 肩抜落各種:受け手への働きによる軸の移動と反応など少し解説。云われた動きをすれば崩れてくれるほど人は優しくない。意識的・無意識化で身体は反応しやるべき要領が変化します。それを見て取り・感じ毎回工夫を加えて稽古していきます。特に受け手への働きかけの度合いを知ることが大切。
 手解肩返:肩抜崩しの稽古で学んだことを型稽古で表現。一連の流れの中で動きを立体的に繋げていくのが型稽古の良いところなので、部分稽古で学んだことをそれぞれ活かして。

 居合:切上を丁寧に練習。月影・坐居合一本目・各自課題。
 坐居合一本目の三角の守りを各位見直す。この動きで大切なことは切先の位置。何処に向けて付け(突き)を入れているのか。抜き付→折敷き→誘い→捌き→切る、この一連の流れで学び習得していくことは多々あるが、まずは抜きつけた際の切先の位置が大切。折敷際のラインは真下なので、引いたり前に出たりしない様に。最後に誘いについて少し練習。誘っていても切先が落ちていないことが良くあるので気を付けて。

 剣術:廻剣・構えから切返へ。切返のやり方を工夫して、受け・段階的な打ち方の稽古へ。この打ち方を身に着けているかどうかが、その人の段階を観る一つのポイントなので各位それぞれ習得して貰いたい。師匠から教わったことは無く、先輩や師匠の動きから掴んだ技術ではあるがおのずと掴め無いということは教導方法が間違って……。
陽重刀:切落から練習。左右の切落と先後の学びの為の型なのでまずは形から覚えて貰えればと思う。特に左前の動きは慣れが必要なので慌てずに。

 小太刀:波立・受け流し
 波立:受け・流し・間の三種類で稽古。初心の人も例にもれず素直に動いてくれて、間の拍子を上手くこなしていた。流しのポイントは当てること・構えを崩さないこと。
 受け流し:受けて流す。流す際は、打太刀が気持ちよく流れるラインを感じて余計なことをしない。特に中途半端な半身をとると失敗します。