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徒然稽古録~41~ 小太刀・二刀

2023年10月14日稽古録 古武術稽古会柳心会

 杖:巴・松風・袈裟打・三方突と基本の稽古から一人杖へ。基本時に各動きは単独でおこなっているが意識の上では相手を想定して打てるように練習を重ねている。時々相手をおいて動いてみると各自がどの程度意図しているかが観えて稽古の指標となって学びになる。

 巻落:突き入りから受け手の中心へ螺旋を掛けて、道具が巻き落ちるように働きを掛けて練習する。杖における切落的な動きも内在しているので、丁寧に稽古を重ねていけば剣術でも良い影響があるかと思う。

 型:組杖六本目
 ・まずは前半の部分稽古から始める。型においては瞬間的な動きとなって巻落は表現される。単独動作での稽古そのままでは全体的にやり過ぎな動きになってしまうのでバランスが大切になる。巻落てからの打方が放つ袈裟打を捌き弾く時の体捌きは、打方の裏を取るようにすることが大切。後方へ下がる動きをしてしまうと打方は追いかける動きになってしまうので捌く際の方向に注意が必要。

 柔術:軸の傾斜を利用した歩法を練習。この動きの延長で縮地歩法へ繋がっていくので基本として体感を深めて貰えればと思う。左右の構えのチェックから、側面入身崩しへ。
 側面入身崩:受け・取り共に構えて交点をつくりそこから取りは、受けの体側へ体を入れ込み軸・中心を抑えて崩しを掛ける。①入込は両足幅を広げ、受け手の腰へ密着して軸を傾斜させる。②①の入り込んだ位置から軸を立てることで、受け手に対して柔らかく働きを与える。③受け手の中心をよりしっかり捉えて結果的に崩しを完成させる。

注意点:受け手との身長差を良く捉えて、入身する際の上下を良く考えることは相手をみることの第一となります。

 柔術において大切なことは、取りは受けに対して適切な働きかけを掛け続ける。一部分で瞬間的に働きを掛けたところで人は容易く崩れてはくれない。様々な方法を複合的に掛け合わせて崩していくことを忘れずに。

 剣術:二刀 構え・基礎の扱い・歩み・受け(三種) 型:向満字・横満字・中段

 各種構えから歩み・受けの練習へ。受けの基本は空間をつくり余裕をもって受ける意識が安全の為に大切になる。一刀の時よりもしっかりと意図する癖をつける。
 向満字:無形から交点をつくり受け、打太刀の流れを阻害せずに大太刀を抜いて切り付ける。切り付ける際の体捌きは、基本組太刀二本目と同様であるので基礎の確認になるかと思います。
 中段:打ちの間で交点を退き外し、大太刀を抑えて面に太刀を立てる。
中段の技術が思いのほか受けて、新鮮であった様子。退き外す際は後へ逃げては太刀に追われるので打太刀への心理的な捉えと圧の遣い方を工夫する必要があります。まずは手順と二刀に導入から。

 小太刀:構え・歩み 型:波立(1・2)・受流・間切

半身遣いと歩みから。この半身は柔術ともリンクしているので部分的に考えずにいつでもできる様に。当会の小太刀は半身遣いが中心になるので、ここで改めて半身の作り方など見直すと先々いきてくると思う。
 波立:2の古傳でいう当てる拍子の感じは応用範囲が広いので、受けることが出来てきた人は受ける・流す・当たることの違いを感覚的に掴めるようになると益することが多いかと思います。
 受流:小太刀と大太刀の交点をいかして入る感覚と身体の幅を掴むことが大切。端的には、しっかりと半身を取り肩口に小太刀が来るようにすることも。
 間切:切先の遣い方が大切。太刀は退いても身体は入る感じが出てくる、打太刀の変化にたして対応しやすくなります。